ONTAP 9.13

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qtreeのセキュリティ形式の変更がユーザークォータに与える影響

アクセス制御リスト(ACL)は、NTFSまたは混合のセキュリティ形式ではqtreeに適用できますが、UNIXセキュリティ形式では適用できません。そのため、qtreeのセキュリティ形式を変更すると、クォータの計算方法が変わる可能性があります。qtreeのセキュリティ形式を変更した場合は、必ずクォータを再初期化してください。

qtreeのセキュリティ形式をNTFS形式または混合形式からUNIX形式に変更した場合、そのqtree内のファイルに適用されたACLはすべて無視され、ファイルの使用量はUNIXユーザーIDに基づいて加算されるようになります。

qtreeのセキュリティ形式をUNIX形式から混合形式またはNTFS形式に変更した場合は、それまで非表示だったACLが表示されるようになります。また、無視されていたACLが再び有効になり、NFSユーザー情報が無視されます。既存のACLがない場合、NFS情報がクォータの計算で引き続き使用されます。

qtreeのセキュリティ形式を変更したあとは、UNIXユーザーとWindowsユーザー両方のクォータの使用が正しく計算されるように、そのqtreeを含むボリュームのクォータを再初期化する必要があります。

qtreeのセキュリティ形式の変更によって、特定のqtree内のファイルの使用量を加算されるユーザーがどのように変わるかについての例を次に示します。

qtree AではNTFSセキュリティが有効であり、ACLによってWindowsユーザーcorp\joeに5MBのファイルの所有権が与えられているとします。ユーザーcorp\joeには、qtree Aについて5MBのドライブ スペース使用量が加算されています。

ここで、qtree Aのセキュリティ形式をNTFS形式からUNIX形式に変更します。クォータの再初期化を行うと、Windowsユーザーcorp\joeに対して、このファイルが加算されなくなります。代わりに、ファイルのUIDに対応するUNIXユーザーに対して、このファイルが加算されます。UIDは、corp\joeにマッピングされたUNIXユーザーまたはルート ユーザーになります。

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