ONTAP 9.13

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Snapshotコピー

従来、ONTAPのレプリケーション テクノロジは、ディザスタ リカバリー(DR)とデータ アーカイブのニーズに対応してきました。その後、クラウド サービスの登場とともに、富士通データ ファブリック内のエンドポイント間のデータ転送にも採用されるようになりました。これらすべての用途において、その基盤となるのがONTAP Snapshotテクノロジです。

Snapshotコピーは、ボリュームのポイントインタイム イメージ(読み取り専用)です。イメージにはSnapshotコピーが最後に作成されたあとに発生したファイルへの変更だけが記録されるため、ストレージ スペースは最小限しか消費せず、パフォーマンスのオーバーヘッドもわずかです。

Snapshotコピーの効率性は、ONTAPの中核的なストレージ仮想化テクノロジであるWrite Anywhere File Layout(WAFL)によって実現します。WAFLは、データベースのように、メタデータを使用してドライブ上の実際のデータ ブロックを参照します。ただし、データベースとは異なり、既存のブロックは上書きされません。更新されたデータは新しいブロックに書き込まれ、メタデータが変更されます。

Snapshotコピーの効率性は、コピーデータブロックではなく、ONTAPがSnapshotコピーの作成時にメタデータを参照するためです。これにより、他のシステムがコピーするブロックを特定する際に発生する「シーク時間」と、コピー自体を作成するコストの両方が削減されます。

Snapshotコピーを使用して、個々のファイルまたはLUNをリカバリーしたり、ボリュームの内容全体をリストアしたりできます。Snapshotコピーのポインタ情報をドライブ上のデータと比較することで、ダウンタイムや多大なパフォーマンス コストなしで損失オブジェクトや破損オブジェクトが再構築されます。

Snapshotポリシーは、ボリュームのSnapshotコピーの作成方法を定義します。ポリシーは、Snapshotコピーを作成するタイミング、保持するコピーの数、Snapshotコピーの命名方法、およびSnapshotコピーにレプリケーション用のラベルを付ける方法を指定します。たとえば、毎日午前12時10分にSnapshotコピーを1つ作成し、直近の2つのコピーを保持して、「daily」という名前(タイムスタンプを追加)を付け、レプリケーション用に「daily」というラベルを付ける、などと指定できます。

Snapshotでの前回のSnapshotコピー以降のアクティブファイルシステムに対する変更の記録方法
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