エフサステクノロジーズ株式会社

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ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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適切にアライメントされたLUNでI/Oのミスアライメント - 概要

ONTAPでは、適切にアライメントされたLUNにおけるI/Oのミスアライメントが報告されることがあります。一般に、このようなミスアライメントの警告は、LUNが適切にプロビジョニングされていて、パーティション テーブルが適正であることに確信があれば無視してかまいません。

LUNとハードディスクはどちらもストレージをブロックとして提供します。ホスト上のディスクのブロック サイズは512バイトなので、LUNはそのサイズのブロックをホストに提供します。しかし実際は、よりサイズの大きい4KBのブロックを使用してデータを保存します。ホストで使用される512バイトのデータ ブロックは論理ブロックと呼ばれ、LUNがデータの保存に使用する4KBのデータ ブロックは物理ブロックと呼ばれます。つまり、4KBの各物理ブロックに512バイトの論理ブロックが8個あります。

Logical blocks in physical blocks on LUNs

ホストOSは、任意の論理ブロックで読み取りまたは書き込みのI/O処理を開始できます。I/Oがアライメントされているとみなされるのは、I/O処理が物理ブロック内の最初の論理ブロックで開始される場合だけです。I/O処理が物理ブロックの最初の論理ブロック以外のブロックで開始される場合は、I/Oがミスアライメントされているとみなされます。ONTAPは、LUNにおけるミスアライメントを自動検出して報告します。ただし、ミスアライメントI/Oが検出されたからといって、LUNもミスアライメントされているとはかぎりません。適切にアライメントされたLUNでも、ミスアライメントI/Oが報告される場合があります。

LUNのOSタイプを使用したI/Oアライメントの実行

ONTAP 9.7では、OSのパーティショニング スキームを使用してI/Oアライメントを実行するには、オペレーティング システムに最も近いONTAP LUNのostypeの推奨値を使用する必要があります。

ホストOSで採用されるパーティション スキームはI/Oのミスアライメントの大きな要因です。ONTAP LUNの一部のostype値では、「プレフィックス」と呼ばれる特殊なオフセットを使用して、アライメントされるホストOSが使用するデフォルトのパーティショニング スキームを有効にします。

場合によっては、I/Oアライメントを実行するためにカスタム パーティション テーブルが必要になることがあります。ただし、「プレフィックス」値が0より大きいostype値では、カスタム パーティションを使用するとミスアライメントI/Oが発生する場合があります。
ONTAP 9.8以降でプロビジョニングされた新しいLUNには、すべてのLUN OSタイプでサイズが0のプレフィックスとサフィックスがデフォルトで設定されます。I/Oは、デフォルトでサポートされているホストOSとアライメントされている必要があります。

Linux固有のI/Oアライメントに関する注意事項

Linuxディストリビューションでは、データベース、各種ボリューム マネージャ、およびファイルシステム用のrawデバイスなど、さまざまな方法でLUNを使用できます。rawデバイスまたは論理ボリューム内の物理ボリュームとして使用する場合、LUNにパーティションを作成する必要はありません。

RHEL 5以前およびSLES 10以前でのLinuxでボリューム マネージャなしでLUNを使用する場合は、LUNをパーティショニングして、1つのパーティション(8個の論理ブロックの偶数倍となるセクター)がアライメントされたオフセットから始まるようにする必要があります。

Solaris LUN固有のI/Oアライメントに関する注意事項

ostypeにsolarissolaris_efiのどちらを使用するかを判断する場合は、さまざまな要因を考慮する必要があります。

ミスアライメントとしてレポートされるESXブートLUN

ESXブートLUNとして使用されるLUNは通常、ミスアライメントとしてレポートされます。ESXは、ブートLUN上に複数のパーティションを作成するため、アライメントが非常に複雑になります。ミスアライメントI/Oの合計容量は小さいため、ミスアライメントされたESXブートLUNは通常、パフォーマンス上の問題を生じません。ostypeをVMwareに指定してLUNが正しくプロビジョニングされていれば、特に対処は必要ありません。

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