エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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QoSによるスループットの上限の設定

ポリシー グループの max-throughput フィールドを使用すると、ストレージ オブジェクトのワークロードのスループットの上限(最大QoS)を定義できます。定義したポリシー グループは、ストレージ オブジェクトを作成または変更するときに適用できます。

要件
  • ポリシー グループを作成するには、クラスタ管理者である必要があります。

  • ポリシー グループをSVMに適用するには、クラスタ管理者である必要があります。

タスク概要
  • 非共有のQoSポリシー グループを使用して、定義されたスループットの上限が各メンバー ワークロードに個別に適用されるように指定できます。この指定を行わない場合、ポリシー グループは共有され、ポリシー グループに割り当てられているワークロードの合計スループットが指定された上限を超えることはできません。

    非共有のポリシー グループを指定するには、qos policy-group create コマンドで -is-shared=false を設定します。

  • スループットの上限は、IOPS、MB/秒、またはその両方で指定できます。IOPSとMB/秒の両方を指定した場合、先に上限に達した方が適用されます。

    同じワークロードに対して上限と下限を設定する場合、スループット制限はIOPS単位でのみ指定できます。

  • QoS制限の対象となるストレージ オブジェクトは、ポリシー グループが属しているSVMに含める必要があります。同じSVMに複数のポリシー グループを作成することができます。

  • 下位のオブジェクトまたは子オブジェクトがポリシー グループに属している場合は、そのストレージ オブジェクトをポリシー グループに割り当てることはできません。

  • ストレージ オブジェクトのタイプごとに同じQoSグループ ポリシーを適用することを推奨します。

手順
  1. ポリシー グループを作成します。

    qos policy-group create -policy-group policy_group -vserver SVM -max-throughput number_of_iops|Mb/S|iops,Mb/S -is-shared true|false

    コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。スループットの上限を調節する場合は、qos policy-group modify コマンドを使用します。

    次のコマンドは、最大スループットが5,000 IOPSの共有ポリシー グループ pg-vs1 を作成します。

    cluster1::> qos policy-group create -policy-group pg-vs1 -vserver vs1 -max-throughput 5000iops -is-shared true

    次のコマンドは、最大スループットが100 IOPSおよび400Kb/秒の非共有ポリシー グループ pg-vs3 を作成します。

    cluster1::> qos policy-group create -policy-group pg-vs3 -vserver vs3 -max-throughput 100iops,400KB/s -is-shared false

    次のコマンドは、スループット制限がない非共有ポリシー グループ pg-vs4 を作成します。

    cluster1::> qos policy-group create -policy-group pg-vs4 -vserver vs4 -is-shared false
  2. ポリシーグループをSVM、ファイル、ボリューム、またはLUNに適用します。

    storage_object create -vserver SVM -qos-policy-group policy_group

    コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。ストレージ オブジェクトに別のポリシー グループを適用する場合は、storage_object modify コマンドを使用します。

    次のコマンドは、ポリシー グループ pg-vs1 をSVM vs1 に適用します。

    cluster1::> vserver create -vserver vs1 -qos-policy-group pg-vs1

    次のコマンドは、ポリシー グループ pg-app をボリューム app1app2 に適用します。

    cluster1::> volume create -vserver vs2 -volume app1 -aggregate aggr1 -qos-policy-group pg-app
    cluster1::> volume create -vserver vs2 -volume app2 -aggregate aggr1 -qos-policy-group pg-app
  3. ポリシー グループのパフォーマンスを監視します。

    qos statistics performance show

    コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。

    パフォーマンスはクラスタから監視します。ホスト上にあるツールを使用して、パフォーマンスを監視しないでください。

    次のコマンドは、ポリシー グループのパフォーマンスを表示します。

    cluster1::> qos statistics performance show
    Policy Group           IOPS      Throughput   Latency
    -------------------- -------- --------------- ----------
    -total-                 12316       47.76MB/s  1264.00us
    pg_vs1                   5008       19.56MB/s     2.45ms
    _System-Best-Effort        62       13.36KB/s     4.13ms
    _System-Background         30           0KB/s        0ms
  4. ワークロードのパフォーマンスを監視します。

    qos statistics workload performance show

    コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。

    パフォーマンスはクラスタから監視します。ホスト上にあるツールを使用して、パフォーマンスを監視しないでください。

    次のコマンドは、ワークロードのパフォーマンスを表示します。

    cluster1::> qos statistics workload performance show
    Workload          ID     IOPS      Throughput    Latency
    --------------- ------ -------- ---------------- ----------
    -total-              -    12320        47.84MB/s  1215.00us
    app1-wid7967      7967     7219        28.20MB/s   319.00us
    vs1-wid12279     12279     5026        19.63MB/s     2.52ms
    _USERSPACE_APPS     14       55        10.92KB/s   236.00us
    _Scan_Backgro..   5688       20            0KB/s        0ms

    QoSワークロードの詳細なレイテンシ統計を表示する場合は、qos statistics workload latency show コマンドを使用します。

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