ONTAP 9.13

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FlexVolに許可される最大ファイル数の変更に関する考慮事項

FlexVolには、収容可能なファイルの最大数があります。ボリュームに収容可能なファイルの最大数は変更できますが、その前に、この変更がボリュームにどのような影響を及ぼすかを理解しておく必要があります。

データが膨大な数のファイルまたは大容量のディレクトリーを必要とする環境の場合、ONTAPのファイル容量またはディレクトリー容量を拡張できます。ただし、これらの容量を拡張する前に、制限事項と注意事項を理解しておく必要があります。

ボリュームに収容できるファイルの数は、ボリューム内のinodeの数によって決まります。inode は、ファイルに関する情報を含むデータ構造です。ボリュームには、プライベートinodeとパブリックinodeがあります。パブリックinodeはユーザーに表示されるファイルで使用され、プライベートinodeはONTAPで内部的に使用されるファイルで使用されます。変更できるのは、ボリュームのパブリックinodeの最大数のみです。プライベートinodeの数は変更できません。

ONTAPは、ボリュームサイズに基づいて、新しく作成するボリュームのパブリックinodeの最大数をボリュームサイズ32KBあたり1個のinodeに自動的に設定します。ボリュームのサイズが管理者によって直接、またはONTAPのオートサイズ機能を通じて拡張された場合、ボリュームサイズが約680GBに達するまでは、32KBあたり少なくとも1つのinodeという基準で必要に応じてパブリックinodeの最大数も引き上げられます。

ONTAP 9.13.1より前のバージョンでは、ボリュームのサイズを680GBよりも大きくしても、ONTAPでは22,369,621個を超えるinodeは自動的に作成されないため、inodeは増えません。ボリュームサイズに対するデフォルト数を超えるファイルが必要な場合は、 volume modifyコマンドを使用してボリュームの最大inode数を増やすことができます。

ONTAP 9.13.1以降では、ボリュームが680GBを超えていても、ボリューム32KBあたりinodeは1個になるため、inodeの最大数は引き続き増加します。この増加は、ボリュームがinodeの最大値2,147,483,632に達するまで続きます。

パブリックinodeの最大数は削減することもできます。その場合、inodeに現在割り当てられているスペース容量は変わりませんが、パブリックinodeファイルが消費可能なスペースの最大容量が削減されます。ただし、inode用に割り当てられたスペースがボリュームに戻されることはありません。そのため、inodeの最大数を現在割り当てられているinode数より減らしても、割り当て済みで未使用のinodeの分のスペースがボリュームに戻されることはありません。

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