エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9

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ElementソフトウェアとONTAPのレプリケーション - 概要

Elementシステムのビジネス継続性を確保するために、SnapMirrorを使用してElementボリュームのSnapshotコピーをONTAPデスティネーションにレプリケートできます。これにより、Elementサイトで災害が発生した場合でも、ONTAPシステムからクライアントに引き続きデータを提供し、サービスの復旧後にElementシステムを再アクティブ化できます。

ONTAPノードで作成されたLUNのSnapshotコピーをElementシステムにレプリケートして戻すことができます。たとえば、Elementサイトの停止中にLUNを作成した場合や、LUNを使用してONTAPからElementソフトウェアにデータを移行する場合に便利です。

以下の条件に該当する場合は、ElementからONTAPへのバックアップを使用する必要があります。

  • すべての選択肢について検討するのではなく、ベストプラクティスに従う。

  • ONTAP System Managerや自動スクリプト ツールではなく、ONTAPコマンドライン インターフェイス(CLI)を使用する必要がある。

  • iSCSIを使用してクライアントにデータを提供している。

構成または概念の詳細な情報が必要な場合は、次のドキュメントを参照してください。

ElementとONTAP間のレプリケーションについて

SnapMirrorを使用してElementボリュームのSnapshotコピーをONTAPのデスティネーションにレプリケートできます。これにより、Elementサイトで災害が発生した場合でも、ONTAPシステムからクライアントに引き続きデータを提供し、サービスの復旧後にElementソース ボリュームを再アクティブ化できます。

ONTAPノードで作成されたLUNのSnapshotコピーをElementシステムにレプリケートして戻すことができます。たとえば、Elementサイトの停止中にLUNを作成した場合や、LUNを使用してONTAPからElementソフトウェアにデータを移行する場合に便利です。

データ保護関係のタイプ

SnapMirrorには2種類のデータ保護関係があります。どちらのタイプでも、SnapMirrorは関係を初期化または更新する前にElementソース ボリュームのSnapshotコピーを作成します。

  • ディザスタ リカバリー(DR) のデータ保護関係では、デスティネーション ボリュームにはSnapMirrorで作成されたSnapshotコピーのみが格納され、プライマリー サイトで災害が発生した場合にはデスティネーション ボリュームから引き続きデータを提供できます。

  • 長期保持のデータ保護関係では、Elementソフトウェアで作成されたポイントインタイムのSnapshotコピーとSnapMirrorで作成されたSnapshotコピーがデスティネーション ボリュームに格納されます。たとえば、20年にわたって毎月のSnapshotコピーを保持することができます。

デフォルト ポリシー

SnapMirrorを初めて起動すると、ソース ボリュームからデスティネーション ボリュームへのベースライン転送が実行されます。SnapMirrorポリシー は、ベースラインおよび更新の内容を定義します。

データ保護関係を作成する際にデフォルトまたはカスタムのポリシーを指定できます。ポリシー タイプによって、対象となるSnapshotコピー、および保持するコピー数が決まります。

次の表はデフォルトのポリシーの一覧です。MirrorLatest ポリシーは従来のDR関係を作成する場合に使用します。MirrorAndVault または Unified7year ポリシーは、同じデスティネーション ボリュームにDRと長期保持を設定するユニファイド レプリケーション関係を作成する場合に使用します。

ポリシー

ポリシー タイプ

更新時の動作

MirrorLatest

async-mirror

SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーが転送されます。

MirrorAndVault

mirror-vault

SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーと、前回の更新後に作成されたSnapshotコピーのうちSnapMirrorラベルが「daily」または「weekly」のSnapshotコピーが転送されます。

Unified7year

mirror-vault

SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーと、前回の更新後に作成されたSnapshotコピーのうちSnapMirrorラベルが「daily」、「weekly」、または「monthly」のSnapshotコピーが転送されます。

SnapMirrorポリシーに関する詳細な背景情報(使用するポリシーに関するガイダンスなど)については、「データ保護」を参照してください。

SnapMirrorラベルの概要

ポリシー タイプが「mirror-vault」のすべてのポリシーには、レプリケートするSnapshotコピーを指定するルールが必要です。たとえば、「daily」ルールは、「daily」というSnapMirrorラベルが割り当てられたSnapshotコピーだけをレプリケートする必要があることを指定します。SnapMirrorラベルは、Element Snapshotコピーの設定時に割り当てます。

Elementソース クラスタからONTAPデスティネーション クラスタへのレプリケーション

SnapMirrorを使用して、ElementボリュームのSnapshotコピーをONTAPデスティネーション システムにレプリケートできます。これにより、Elementサイトで災害が発生した場合でも、ONTAPシステムからクライアントに引き続きデータを提供し、サービスの復旧後にElementソース ボリュームを再アクティブ化できます。

ElementボリュームはONTAPのLUNとほぼ同じです。SnapMirrorでは、ElementソフトウェアとONTAPの間のデータ保護関係の初期化時に、Elementボリュームの名前を使用してLUNが作成されます。ElementからONTAPへのレプリケーションの要件を満たす既存のLUNがある場合は、そのLUNにデータがレプリケートされます。

レプリケーション ルールは次のとおりです。

  • ONTAPボリュームに格納できるのは、1つのElementボリュームのデータのみです。

  • ONTAPボリュームから複数のElementボリュームにデータをレプリケートすることはできません。

ONTAPソース クラスタからElementデスティネーション クラスタへのレプリケーション

ONTAPシステムで作成したLUNのSnapshotコピーをElementボリュームにレプリケートして戻すことができます。

  • ElementソースとONTAPデスティネーションの間にすでにSnapMirror関係がある場合は、デスティネーションからデータを提供している間に作成されたLUNはソースが再アクティブ化されたときに自動的にレプリケートされます。

  • SnapMirror関係がない場合は、ONTAPソース クラスタとElementデスティネーション クラスタの間にSnapMirror関係を作成して初期化する必要があります。

レプリケーション ルールは次のとおりです。

  • レプリケーション関係には「async-mirror」タイプのポリシーが必要です。

    mirror-vault」タイプのポリシーはサポートされません。

  • iSCSI LUNのみがサポートされます。

  • ONTAPボリュームからElementボリュームに複数のLUNをレプリケートすることはできません。

  • ONTAPボリュームから複数のElementボリュームにLUNをレプリケートすることはできません。

前提条件

ElementとONTAPの間にデータ保護関係を設定するには、次の要件を満たしている必要があります。

  • ElementクラスタでElementソフトウェア バージョン10.1以降が実行されている必要があります。

  • ONTAPクラスタでONTAP 9.7以降が実行されている必要があります。

  • ONTAPクラスタでSnapMirrorのライセンスが有効になっている必要があります。

  • ElementクラスタとONTAPクラスタに、予想されるデータ転送を処理可能なサイズのボリュームを設定しておく必要があります。

  • mirror-vault」ポリシー タイプを使用する場合は、レプリケートするElement SnapshotコピーのSnapMirrorラベルを設定しておく必要があります。

    このタスクは、ElementソフトウェアのWeb UIでのみ実行できます。詳細については、Elementソフトウェアのドキュメントを参照してください。

  • ポート5010を使用できることを確認しておく必要があります。

  • デスティネーション ボリュームの移動が必要となることが予想される場合は、ソースとデスティネーションの間にフルメッシュ接続が確立されていることを確認しておく必要があります。Elementソース クラスタ上のすべてのノードが、ONTAPデスティネーション クラスタ上のすべてのノードと通信できることが必要です。

サポートの詳細

次の表に、ElementからONTAPへのバックアップのサポート内容を記載します。

リソースまたは機能

サポートの詳細

SnapMirror

  • SnapMirrorのリストア機能はサポートされません。

  • MirrorAllSnapshots および XDPDefault ポリシーはサポートされません。

  • vault」ポリシー タイプはサポートされません。

  • システム定義の「all_source_snapshots」ルールはサポートされません。

  • mirror-vault」ポリシー タイプはElementソフトウェアからONTAPへのレプリケーションでのみサポートされます。ONTAPからElementソフトウェアへのレプリケーションには「async-mirror」を使用してください。

  • snapmirror policy add-rule-schedule および -prefix オプションはサポートされません。

  • snapmirror resync-preserve および -quick-resync オプションはサポートされません。

  • ストレージ効率は維持されません。

  • ファンアウトおよびカスケード構成のデータ保護はサポートされません。

ONTAP

  • Cloud Volumes ONTAPは、ONTAP 9.7およびElement 11.0以降でサポートされます。

Element

  • ボリューム サイズの上限は8TiBです。

  • ボリュームのブロック サイズは512バイトにする必要があります。4Kバイトのブロック サイズはサポートされません。

  • ボリューム サイズは1MiBの倍数にする必要があります。

  • ボリューム属性は維持されません。

  • レプリケートされるSnapshotコピーの最大数は30です。

ネットワーク

  • 転送ごとに使用できるTCP接続は1つです。

  • ElementノードはIPアドレスとして指定する必要があります。DNSホスト名検索はサポートされません。

  • IPspaceはサポートされません。

SnapLock

SnapLockボリュームはサポートされません。

FlexGroup

FlexGroupボリュームはサポートされません。

SVM DR

SVM DR構成のONTAPボリュームはサポートされません。

MetroCluster

MetroCluster構成のONTAPボリュームはサポートされません。

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