ONTAP 9.12.1以降では、整合性グループをクローニングして、整合性グループとその内容のコピーを作成できます。整合性グループをクローニングすると、整合性グループの設定、メタデータ（アプリケーションタイプなど）、およびすべてのボリュームとその内容（ファイル、ディレクトリー、LUN、NVMeネームスペースなど）のコピーが作成されます。

タスク概要

整合性グループをクローニングする際には現在の設定を使用できますが、ボリュームの内容をそのままクローニングするか、既存の整合性グループのSnapshotに基づいてクローニングするかを選択できます。

クローニングする場合、整合性グループ全体をクローニングする必要があります。階層関係内の子整合性グループを個別にクローニングすることはできません。クローニングできるのは、完全な整合性グループ設定のみです。

整合性グループのクローニング時に、次のコンポーネントはクローニングされません。

igroup
LUNマップ
NVMeサブシステム
NVMeネームスペースのサブシステムマップ

開始する前に

共有名を指定せずに整合性グループをクローニングした場合、クローンボリュームのSMB共有は作成されません。
ジャンクションパスを指定しなかった場合、クローニングされた整合性グループはマウントされません。
整合性グループの現在の構成ボリュームを反映していないSnapshotに基づいて整合性グループをクローニングしようとすると、処理は失敗します。
整合性グループのクローニング後、適切なマッピング処理を実行する必要があります。

詳細については、「複数のLUNへのigroupのマッピング」または「サブシステムへのNVMeネームスペースのマッピング」を参照してください。
整合性グループのクローニングは、SnapMirror Active Sync関係の整合性グループや、DPボリュームが関連付けられている整合性グループではサポートされません。

ONTAP System Manager

手順

[Storage] > [Consistency groups]を選択します。
[Consistency Group]メニューで、クローニングする整合性グループを選択します。
整合性グループの概要ページの右上にある[Clone]を選択します。
クローニング後の新しい整合性グループの名前を入力するか、デフォルトの名前をそのまま使用します。
1. シンプロビジョニングを有効にするかを選択します。
2. 整合性グループをソースから解除して、クローニング後の整合性グループにドライブスペースを追加で割り当てる場合は、[Split Clone]を選択します。
整合性グループを現在の状態でクローニングするには、[Add a new Snapshot copy]を選択します。

Snapshotに基づいて整合性グループをクローニングするには、[Use an existing Snapshot copy]を選択します。このオプションを選択すると、新しいサブメニューが開きます。クローニング処理の基準として使用するSnapshotを選択します。
[クローン]を選択します。
[整合性グループ]メニューに戻り、整合性グループがクローニングされたことを確認します。

CLI

ONTAP 9.14.1以降では、CLIとクラスタ管理者のクレデンシャルを使用して整合性グループをクローニングできます。

開始する前に

このタスクを実行するには、admin権限レベルが必要です。
ONTAP 9.14.1では、このタスクを実行するには、クラスタ管理者またはSVMの管理者である必要があります。ONTAP 9.15.1以降では、admin権限レベルのすべてのユーザーがこのタスクを実行できます。

整合性グループのクローニング

consistency-group clone createコマンドは、現在のポイントインタイムステータスで整合性グループをクローニングします。Snapshotをベースにしてクローニング処理を実行するには、-source-snapshotパラメーターを指定します。

consistency-group clone create -vserver svm_name -consistency-group clone_name -source-consistency-group consistency_group_name [-source-snapshot snapshot_name]

次の手順