エフサステクノロジーズ株式会社

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ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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クォータ レポートとUNIXクライアントで表示されるスペース使用量の相違 - 概要

クォータ レポートに示されるFlexVolまたはqtreeの使用済みドライブ スペースの値が、UNIXクライアントに表示される同じFlexVolまたはqtreeの使用済みスペースの値と異なる場合があります。使用量の値が異なる理由は、クォータ レポートとUNIXコマンドがそれぞれ異なる方法でボリュームまたはqtree内のデータ ブロックを計算するためです。

たとえば、空のデータ ブロック(データが書き込まれていないブロック)のあるファイルがボリューム内に含まれているとします。ボリュームのクォータ レポートでは、スペース使用量のレポート作成時に空のデータ ブロックはカウントされません。一方、このボリュームがUNIXクライアントにマウントされていて、このファイルがlsコマンドの出力として表示される場合、空のデータ ブロックはスペース使用量の計算対象となります。このため、クォータ レポートに表示されるスペース使用量と比較すると、lsコマンドによって出力されるファイル サイズの方が大きくなります。

同様に、クォータ レポートに表示されるスペース使用量の値は、dfduなどのUNIXコマンドの実行結果の値と異なる場合があります。

クォータ レポートのドライブ スペースとファイル使用量の表示

FlexVolまたはqtreeのクォータ レポートに記録される使用済みファイル数とドライブ スペース容量は、ボリュームまたはqtree内のすべてのinodeに対応する使用済みデータ ブロックの個数によって決まります。

ブロック数には、標準ファイルとストリーム ファイルによって使用される直接ブロックと間接ブロックの両方が含まれます。ディレクトリー、アクセス制御リスト(ACL)、ストリーム ディレクトリー、およびメタファイルによって使用されるブロックは、クォータ レポートの使用済みブロック数にはカウントされません。UNIXのスパース ファイルの場合、空のデータ ブロックはクォータ レポートに含まれません。

クォータ サブシステムは、ユーザーが制御できるファイルシステムの要素だけを考慮し、対象とするように設計されています。ディレクトリー、ACL、Snapshotスペースは、いずれもクォータの計算から除外されます。クォータは、容量を保証するものではなく、制限を適用することが目的で、アクティブなファイルシステム上でのみ動作します。クォータの計算では、特定のファイルシステム要素は対象外で、ストレージ効率化(圧縮や重複排除など)も考慮されません。

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