ONTAP 9.13

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明示的クォータの使用方法

明示的クォータは、特定のクォータターゲットに対してクォータを指定する場合、または特定のターゲットに対するデフォルト クォータを上書きする場合に使用できます。

明示的クォータは、特定のユーザー、グループ、またはqtreeの制限を指定します。同じターゲットに設定されているデフォルト クォータがある場合は、明示的クォータによって置き換えられます。

派生ユーザークォータを持つユーザーに明示的ユーザークォータを追加する場合は、デフォルト ユーザークォータと同じユーザー マッピング設定を使用する必要があります。同じユーザー マッピング設定を使用しないと、クォータのサイズの変更時に、明示的ユーザークォータが新しいクォータとみなされて拒否されます。

明示的クォータが影響するのは、同じレベル(ボリュームまたはqtree)のデフォルト クォータだけです。たとえば、qtreeの明示的ユーザークォータが、そのqtreeを含むボリュームのデフォルト ユーザークォータに影響することはありません。ただし、このqtreeの明示的ユーザークォータは、そのqtreeのデフォルト ユーザークォータを上書きします(制限を置き換えます)。

明示的クォータの例

次のquotasファイルには、vol1の全ユーザーのスペースを50MBに制限するというデフォルト ユーザークォータが含まれています。ただし、jsmithというユーザーだけは、明示的クォータ(太字)によりスペース制限が80MBに設定されています。

#Quota target type            disk  files  thold  sdisk  sfile
#-----------  ----            ----  -----  -----  -----  -----
*             user@/vol/vol1  50M
**jsmith      user@/vol/vol1  80M**

次のquotasエントリは、4つのIDによって表されるユーザーに対して、vol1ボリュームのドライブ スペースを500MBに、ファイル数を10,240個に制限しています。

jsmith,corp\jsmith,engineering\”john smith”,
S-1-5-32-544   user@/vol/vol1         500M      10K

次のquotasエントリの制限により、eng1グループは、/vol/vol2/proj1 qtree内で150MBのドライブ スペースと無制限の数のファイルを使用できます。

eng1        group@/vol/vol2/proj1  150M

次のquotasエントリは、vol2ボリュームのproj1 qtreeに対して、ドライブ スペースを750MBに、ファイル数を76,800個に制限しています。

/vol/vol2/proj1   tree                750M      75K
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