ポリシータイプが「vault」または「mirror-vault」のカスタムポリシーの場合は、初期化と更新の際に転送するSnapshotコピーを決定するルールを定義する必要があります。また、ポリシータイプが「vault」または「mirror-vault」のデフォルトポリシーのルールを定義することもできます。

タスク概要

ポリシータイプが「vault」または「mirror-vault」のすべてのポリシーには、レプリケートするSnapshotコピーを指定するルールが必要です。たとえば、「bi-monthly」ルールは、「bi-monthly」というSnapMirrorラベルが割り当てられたSnapshotコピーだけをレプリケートすることを指定します。SnapMirrorラベルは、ソースでのSnapshotポリシーの設定時に指定します。

各ポリシータイプは、システム定義の1つ以上のルールに関連付けられています。これらのルールは、ポリシータイプの指定時にポリシーに自動的に割り当てられます。次の表は、システム定義のルールを示しています。

システム定義のルール	ルールを使用するポリシータイプ	結果
sm_created	async-mirror、mirror-vault、Sync、StrictSync	SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。
all_source_snapshots	async-mirror	ソース上の新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。
daily	vault、mirror-vault	ソース上の（SnapMirrorラベルが「`daily`」である）新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。
weekly	vault、mirror-vault	ソース上の（SnapMirrorラベルが「`weekly`」である）新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。
monthly	mirror-vault	ソース上の（SnapMirrorラベルが「`monthly`」である）新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。
app_consistent	Sync、StrictSync	SnapMirrorラベルが「`app_consistent`」のSnapshotコピーがソースからデスティネーションに同期的にレプリケートされます。

システム定義のルール

ルールを使用するポリシータイプ

結果

sm_created

async-mirror、mirror-vault、Sync、StrictSync

SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。

all_source_snapshots

async-mirror

ソース上の新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。

daily

vault、mirror-vault

ソース上の（SnapMirrorラベルが「daily」である）新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。

weekly

vault、mirror-vault

ソース上の（SnapMirrorラベルが「weekly」である）新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。

monthly

mirror-vault

ソース上の（SnapMirrorラベルが「monthly」である）新しいSnapshotコピーが初期化および更新の際に転送されます。

app_consistent

Sync、StrictSync

SnapMirrorラベルが「app_consistent」のSnapshotコピーがソースからデスティネーションに同期的にレプリケートされます。

「async-mirror」ポリシータイプの場合を除き、デフォルトポリシーまたはカスタムポリシーに対して追加のルールを必要に応じて指定できます。次に例を示します。

デフォルトの MirrorAndVault ポリシーに対して、「bi-monthly」というルールを作成し、ソース上のSnapMirrorラベルが「bi-monthly」のSnapshotコピーに一致させることができます。
ポリシータイプが「mirror-vault」のカスタムポリシーに対して、「bi-weekly」というルールを作成し、ソース上のSnapMirrorラベルが「bi-weekly」のSnapshotコピーに一致させることができます。

手順

ポリシーのルールを定義します。

snapmirror policy add-rule -vserver SVM -policy policy_for_rule -snapmirror-label snapmirror-label -keep retention_count

コマンド構文全体については、マニュアルページを参照してください。

次の例は、SnapMirrorラベルが bi-monthly のルールをデフォルトの MirrorAndVault ポリシーに追加します。
```
cluster_dst::> snapmirror policy add-rule -vserver svm1 -policy MirrorAndVault -snapmirror-label bi-monthly -keep 6
```
次の例は、SnapMirrorラベルが bi-weekly のルールをカスタムの my_snapvault ポリシーに追加します。
```
cluster_dst::> snapmirror policy add-rule -vserver svm1 -policy my_snapvault -snapmirror-label bi-weekly -keep 26
```
次の例は、SnapMirrorラベルが app_consistent のルールをカスタムの Sync ポリシーに追加します。
```
cluster_dst::> snapmirror policy add-rule -vserver svm1 -policy Sync -snapmirror-label app_consistent -keep 1
```
このSnapMirrorラベルに一致するSnapshotコピーをソースクラスタからレプリケートできます。
```
cluster_src::> snapshot create -vserver vs1 -volume vol1 -snapshot snapshot1 -snapmirror-label app_consistent
```

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

ポリシーのルールの定義

本トピックの構成