ONTAP 9.13

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SnapMirrorグローバル スロットルの使用

ノード単位のSnapMirror転送とSnapVault転送にグローバル ネットワーク スロットルを使用できます。

タスク概要

SnapMirrorグローバル スロットルは、送受信されるSnapMirror転送およびSnapVault転送で使用する帯域幅を制限します。この制限は、クラスタ内のすべてのノードで適用されます。

たとえば、送信スロットルを100MBpsに設定した場合は、クラスタ内の各ノードで送信帯域幅が100MBpsに設定されます。グローバル スロットルを無効にすると、すべてのノードで無効になります。

データ転送速度は多くの場合ビット/秒(bps)で表されますが、スロットル値はキロバイト/秒(KBps)で入力する必要があります。

ONTAP 9.9.1以前のリリースでは、スロットルはvolume move転送や負荷共有ミラー転送には影響しません。ONTAP 9.10.0以降では、ボリューム移動処理をスロットルで制限するオプションを指定できます。

グローバル スロットルは、SnapMirror転送およびSnapVault転送の関係ごとのスロットル機能と連動します。関係ごとの転送の帯域幅の合計がグローバル スロットルの値を超えるまでは関係ごとのスロットルが適用され、超えたあとはグローバル スロットルが適用されます。スロットル値に0を指定すると、グローバル スロットルが無効になります。

SnapMirrorグローバル スロットルは、同期されているSnapMirror Synchronous関係には影響しません。ただし、初期化処理の実行時や非同期イベントのあとなど、SnapMirror Synchronous関係で非同期転送フェーズが実行される場合には影響します。そのため、SnapMirror Synchronous関係でグローバル スロットルを有効にすることは推奨されません。

手順
  1. グローバル スロットルを有効にします。

    options -option-name replication.throttle.enable on|off

    次の例は、cluster_dstでSnapMirrorグローバル スロットルを有効にします。

    cluster_dst::> options -option-name replication.throttle.enable on
  2. デスティネーション クラスタで受信転送に使用される最大総帯域幅を指定します。

    options -option-name replication.throttle.incoming.max_kbs KBps

    推奨されるスロットル帯域幅は、最小が4KBpsで最大が2TBpsです。このオプションのデフォルト値はunlimitedです。これは、使用できる総帯域幅に制限がないことを意味します。

    次の例は、受信転送で使用される最大総帯域幅を100Mbpsに設定します。

    cluster_dst::> options -option-name replication.throttle.incoming.max_kbs 12500

    100Mbps = 12500KBps

  3. ソース クラスタで送信転送に使用される最大総帯域幅を指定します。

    options -option-name replication.throttle.outgoing.max_kbs KBps

    KBpsは最大転送速度(KB/秒)です。有効な転送速度の値は1~125000です。このオプションのデフォルト値はunlimitedです。これは、使用できる総帯域幅に制限がないことを意味します。

    次の例は、送信転送で使用される最大総帯域幅を100Mbpsに設定します。

    cluster_src::> options -option-name replication.throttle.outgoing.max_kbs 12500
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