エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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SPについて

SPは、ノードに対するアクセス、監視、およびトラブルシューティングをリモートから行うことができるリモート管理デバイスです。

SPの主な機能は次のとおりです。

  • SPを使用すると、ノード コントローラーの状態に関係なく、ノードにリモートからアクセスして、ノードの診断、シャットダウン、電源の再投入、リブートを実行できます。

    SPはスタンバイ電圧で動作するため、少なくとも1つのノード電源装置から電力が供給されていれば使用可能です。

    SPにログインするには、管理ホストからSecure Shellクライアント アプリケーションを使用します。ログインすると、SP CLIを使用して、リモートからノードの監視とトラブルシューティングを行うことができます。さらに、SPを使用してシリアル コンソールにアクセスし、リモートからONTAPコマンドを実行できます。

    SPにはシリアル コンソールからアクセスでき、またSPからシリアル コンソールにアクセスすることもできます。SPでは、SP CLIセッションと別のコンソール セッションを両方同時に開くことができます。

    たとえば、温度センサーで異常な高温または低温が検知されると、ONTAPのトリガーによって、SPがマザーボードを正常にシャットダウンします。シリアル コンソールが応答しなくなりますが、コンソールでCtrl+Gを押してSP CLIにアクセスすることができます。アクセスすると、SPから system power on または system power cycle コマンドを使用して、ノードの電源投入または再投入ができます。

  • SPによって環境センサーが監視され、イベントがログに記録されるため、タイムリーで効果的な保守操作を行うことができます。

    SPはノードの温度、電圧、電流、ファン速度などの環境センサーを監視します。環境センサーが異常を検知すると、SPが異常な測定値をログに記録し、ONTAPに問題を通知します。またSPはノードがAutoSupportメッセージを送信できるかにかかわらず、必要に応じてAutoSupportメッセージによってアラートと 「down system」 (システム停止)通知を送信します。

    さらに、ブートの進行、Field Replaceable Unit(FRU;フィールド交換可能ユニット)の交換、ONTAPが生成するイベント、SPのコマンド履歴といったイベントについてもログに記録します。AutoSupportメッセージを手動で起動し、指定したノードから収集されたSPログ ファイルを含めることができます。

    SPは、停止したノードの代わりにこれらのメッセージを生成し、AutoSupportメッセージに追加の診断情報を添付する以外には、AutoSupport機能には影響を及ぼしません。AutoSupportの設定値やメッセージ内容は、ONTAPから継承されます。

    SPは、通知を送信するときに、 system node autosupport modify コマンドの -transport パラメーター設定に依存しません。SPは簡易メール転送プロトコル(SMTP)のみを使用し、メール ホストの情報を含めるためにホストのAutoSupport設定を必要とします。

    SNMPが有効になっている場合、SPはSNMPトラップを生成して、すべての 「down system」 イベントに対するトラップ ホストを設定します。

  • SPには、システム イベント ログ(SEL)に最大4,000のイベントを格納できる不揮発性メモリー バッファーがあるため、問題の診断に役立ちます。

    SELには、各監査ログ エントリが監査イベントとして格納されます。SELはSPのオンボード フラッシュ メモリーに格納されています。SELのイベント リストは、SPによって、指定された受信者にAutoSupportメッセージを通じて自動的に送信されます。

    SELには次の情報が含まれています。

    • SPが検出したハードウェア イベント。たとえば、電源装置、電圧、またはその他のコンポーネントに関するセンサーのステータスなど。

    • SPが検出したエラー。たとえば、通信障害、ファンの故障、メモリーまたはCPUのエラーなど。

    • ノードがSPに送信した重大なソフトウェア イベント。たとえば、パニック、通信障害、ブート障害、あるいはSPの system reset または system power cycle コマンド実行の結果として生じたユーザー起因の 「down system」 (システム停止)など。

  • SPは、管理者によるコンソール ログインまたはコンソール接続の有無にかかわらず、シリアル コンソールを監視します。

    コンソールにメッセージが送信されると、SPはメッセージをコンソール ログに格納します。ノードのいずれかの電源装置からSPに給電されていれば、コンソール ログの機能は維持されます。SPはスタンバイ電源で動作するので、ノードの電源再投入時または電源切断時にも使用可能です。

  • SPが設定されていると、ハードウェア支援型のテイクオーバーが可能です。

  • SP APIサービスを使用すると、ONTAPとSPがネットワーク経由で通信できます。

    このサービスは、SPファームウェアの更新にネットワーク インターフェイスを使用する、ノードが別のノードのSP機能やシステム コンソールにアクセスできるようにする、別のノードからSPログをアップロードする、などのネットワークベースの機能をサポートすることで、ONTAPによるSPの管理を強化します。

    SP APIサービスの設定は変更でき、サービスが使用するポートを変更したり、サービスが内部通信に使用するSSL証明書およびSSH証明書を更新したり、サービス全体を無効化したりすることができます。

次の図は、ONTAPおよびノードのSPへのアクセスを示しています。SPインターフェイスは、イーサネット ポート(シャーシ背面にあるレンチ マークの付いたポート)経由でアクセスされます。

この図には説明が付随しています。
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