エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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SVMの容量制限の管理

ONTAP 9.13.1以降では、Storage VM(SVM)の最大容量を設定できます。また、SVMがしきい値の容量レベルに近づいた場合のアラートを設定することもできます。

タスク概要

SVM上の容量は、FlexVol、FlexGroupボリューム、FlexClone、FlexCacheボリュームを合計して算出されます。ボリュームの容量は、そのボリュームが制限されている場合、オフラインの場合、または削除後にリカバリー キューに登録されている場合も、合計に含まれます。自動拡張が設定されているボリュームでは、そのボリュームの最大オートサイズ値が使用され、自動拡張が設定されていない場合はボリュームの実際のサイズが使用されます。

次の表は、autosize-modeパラメーターの値とそれぞれの計算方法を示しています。

autosize-mode off

サイズ パラメーターが計算に使用される

autosize-mode grow

max-autosizeパラメーターが計算に使用される

autosize-mode grow-shrink

max-autosizeパラメーターが計算に使用される

開始する前に
  • SVM制限を設定するには、クラスタ管理者である必要があります。

  • ストレージ制限は、データ保護ボリュームが含まれているSVM、SnapMirror関係にあるボリューム、またはMetroCluster構成内のボリュームには設定できません。

  • ストレージ制限が有効になっているソースSVMを移行することはできません。移行処理を実行する前に、ソースのストレージ制限を無効にしてください。

  • SVMの容量は、クォータとは異なります。クォータは最大サイズを超えることはできません。

  • SVMで他の処理が実行されている間は、ストレージ制限を設定できません。既存のジョブを表示するには、job show vservser svm_nameコマンドを使用します。すべてのジョブが完了してから、コマンドを実行してください。

容量が及ぼす影響

容量制限に達すると、以下の処理が失敗します。

  • LUN、ネームスペース、またはボリュームの作成

  • LUN、ネームスペース、またはボリュームのクローニング

  • LUN、ネームスペース、またはボリュームの変更

  • LUN、ネームスペース、またはボリュームのサイズの拡大

  • LUN、ネームスペース、またはボリュームの拡張

  • LUN、ネームスペース、またはボリュームのリホスト

新しいSVMへの容量制限の設定

ONTAP System Manager
手順
  1. [ストレージ] > [storage VM]を選択します。

  2. add iconを選択してSVMを作成します。

  3. SVMに名前を付け、[アクセスプロトコル]を選択します。

  4. [Storage VM 管理]で、[最大容量制限を有効にする]を選択します。

    SVMの最大容量を指定します。

  5. [保存]を選択します。

CLI
手順
  1. SVMを作成します。ストレージ制限を設定するには、storage-limitに値を指定します。ストレージ制限にしきい値アラートを設定するには、-storage-limit-threshold-alertにパーセントで値を指定します。

    vserver create -vserver vserver_name -aggregate aggregate_name -rootvolume root_volume_name -rootvolume-security-style {unix|ntfs|mixed} -storage-limit value [GiB|TIB] -storage-limit-threshold-alert percentage [-ipspace IPspace_name] [-language <language>] [-snapshot-policy snapshot_policy_name] [-quota-policy quota_policy_name] [-comment comment]

    しきい値を指定しない場合、デフォルトで、SVMの容量が90%に達した時点でアラートがトリガーされます。しきい値アラートを無効にするには、ゼロを指定します。

  2. SVMが正常に作成されたことを確認します。

    vserver show -vserver vserver_name

  3. ストレージ制限を無効にするには、SVMを変更して-storage-limitパラメーターをゼロに設定します。

    vserver modify -vserver vserver_name -storage-limit 0

既存のSVMでの容量制限の設定または変更

既存のSVMに対して容量制限としきい値アラートを設定するか、容量制限を無効にすることができます。

一度設定した容量制限を、現在割り当てられている容量よりも小さい値に変更することはできません。

ONTAP System Manager
手順
  1. [ストレージ] > [storage VM]を選択します。

  2. 変更するSVMを選択します。SVMの名前の横にあるkebab iconを選択し、[編集]を選択します。

  3. 容量制限を有効にするには、[最大容量制限を有効にする]の横にあるボックスをオンにします。[最大容量]に値を入力し、[アラートしきい値]に値をパーセントで入力します。

    容量制限を無効にする場合は、[最大容量制限を有効にする]の横にあるチェック ボックスをオフにします。

  4. [保存]を選択します。

CLI
手順
  1. SVMをホストしているクラスタで、vserver modifyコマンドを実行します。-storage-limitに容量を、-storage-limit-threshold-alertにパーセントを指定します。

    vserver modify -vserver vserver_name -storage-limit value [GiB|TIB] -storage-limit-threshold-alert percentage

    しきい値を指定しない場合、容量の90%でアラートが生成されます。しきい値アラートを無効にするには、ゼロを指定します。

  2. ストレージ制限を無効にするには、SVMを変更して-storage-limitをゼロに設定します。

    vserver modify -vserver vserver_name -storage-limit 0

容量制限に達した場合

最大容量またはアラートしきい値に達した場合は、vserver.storage.threshold EMSメッセージを参照するか、ONTAP System Managerの[Insights]ページを確認し、対処方法を検討します。以下の解決方法が考えられます。

  • SVMの最大容量制限を編集する

  • ボリューム リカバリー キューをパージして空き容量を増やす

  • Snapshotを削除してボリューム用の容量を確保する

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