ONTAP 9.13

to English version

Flash Poolローカル階層(アグリゲート)のキャッシング ポリシー

Flash Poolローカル階層(アグリゲート)のボリュームに対するキャッシング ポリシーで、作業データセットにはフラッシュを導入して高性能なキャッシュを利用しながら、アクセス頻度が低いデータには低コストのHDDを使用するように定義できます。複数のFlash Poolローカル階層にキャッシュを提供する場合は、Flash Pool SSDパーティショニングを使用して、Flash Poolに含まれるローカル階層間でSSDを共有します。

キャッシング ポリシーは、Flash Poolローカル階層内のボリュームに適用されます。キャッシング ポリシーを変更する前に、その機能を理解しておく必要があります。

ほとんどの場合、デフォルトのキャッシング ポリシーである「auto」を使用することを推奨します。キャッシング ポリシーを変更する必要があるのは、別のポリシーを使用したほうがワークロードのパフォーマンスが向上する場合だけです。適切でないキャッシング ポリシーを設定すると、ボリュームのパフォーマンスが大きく低下しかねません。また、時間とともにパフォーマンスの低下が進むおそれがあります。

キャッシング ポリシーは、読み取りキャッシング ポリシーと書き込みキャッシング ポリシーを組み合わせたもので、ポリシー名は、読み取りキャッシング ポリシーと書き込みキャッシング ポリシーの名前をハイフンでつないだものです。ポリシー名にハイフンがない場合は、書き込みキャッシング ポリシーは「none」です(「auto」ポリシーを除く)。

読み取りキャッシング ポリシーは、HDDに格納されたデータに加えて、データのコピーをキャッシュに保存することで、以降の読み取りパフォーマンスを最適化します。書き込み処理用にキャッシュにデータを挿入する読み取りキャッシング ポリシーの場合、キャッシュは ライトスルー キャッシュとして機能します。

書き込みキャッシング ポリシーを使用してキャッシュに挿入されたデータはキャッシュにのみ存在し、HDDにコピーが格納されることはありません。Flash PoolキャッシュはRAIDで保護されています。書き込みキャッシングを有効にすると、書き込み処理されたデータをキャッシュから即座に読み取ることが可能になります。HDDへのデータの書き込みは、時間が経過してそのデータがキャッシュから削除されるまで先送りされます。

Flash Poolローカル階層から単一層のローカル階層にボリュームを移動すると、ボリュームのキャッシング ポリシーが失われます。あとでこのボリュームをFlash Poolローカル階層に戻すと、デフォルトのキャッシング ポリシー「auto」が割り当てられます。Flash Poolローカル階層間でボリュームを移動した場合は、キャッシング ポリシーが維持されます。

キャッシング ポリシーの変更

CLIの volume create コマンドで -caching-policy パラメーターを使用して、Flash Poolローカル階層にあるボリュームのキャッシング ポリシーを変更できます。

Flash Poolローカル階層上にボリュームを作成すると、そのボリュームにデフォルトで「auto」キャッシング ポリシーが割り当てられます。

Top of Page