ONTAP 9.13

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LIFのフェイルオーバーの設定

フェイルオーバー ポリシーとフェイルオーバー グループをLIFに適用することにより、ネットワーク ポートの特定のグループにLIFがフェイルオーバーするように設定できます。また、LIFの別ポートへのフェイルオーバーを無効にすることもできます。

タスク概要
  • LIFを作成するとLIFフェイルオーバーがデフォルトで有効になり、使用可能なターゲット ポートのリストが、LIFのタイプとサービス ポリシーに基づくデフォルトのフェイルオーバー グループとフェイルオーバー ポリシーによって決まります。

    LIFを使用できるネットワーク サービスを定義するサービス ポリシーをLIFに指定できます。一部のネットワーク サービスでは、LIFのフェイルオーバーが制限されます。

    フェイルオーバーをそれまでよりも制限するようにLIFのサービス ポリシーを変更すると、LIFのフェイルオーバー ポリシーが自動的に更新されます。
  • LIFのフェイルオーバーの動作は、network interface modify コマンドの -failover-group パラメーターと -failover-policy パラメーターの値を指定することによって変更できます。

  • LIFの変更によって、LIFに有効なフェイルオーバー ターゲットがなくなる場合は警告メッセージが表示されます。

    有効なフェイルオーバー ターゲットのないLIFがフェイルオーバーしようとすると、システムが停止する可能性があります。

  • ONTAP 9.11.1以降、オールフラッシュSANアレイ(ASA)プラットフォームでは、新規に作成したStorage VM上に新規に作成するiSCSI LIFで、iSCSI LIFフェイルオーバーが自動的に有効になります。

    さらに、既存のiSCSI LIF(9.11.1以降にアップグレードする前に作成されたLIF)に対して、iSCSI LIFフェイルオーバーを手動で有効にすることができます。
    ASAプラットフォームのiSCSI LIFフェイルオーバー

  • 次に、-failover-policyの設定によって、フェイルオーバー グループからどのターゲット ポートが選択されるかを示します。

iSCSI LIFでサポートされるフェイルオーバー ポリシーは、local-onlysfo-partner-only、および disabled のみです。
  • broadcast-domain-wide は、フェイルオーバー グループ内のすべてのノードの、すべてのポートに適用されます。

  • system-defined は、LIFのホーム ノードおよびクラスタ内のもう1つのノード(通常はSFOパートナー以外)にあるポートにのみ適用されます。

  • local-only は、LIFのホーム ノードのポートにのみ適用されます。

  • sfo-partner-only は、LIFのホーム ノードとそのSFOパートナー ノードのポートにのみ適用されます。

  • disabled の場合、LIFのフェイルオーバーは設定されません。

手順

既存のインターフェイスのフェイルオーバーを設定します。

network interface modify -vserver <vserver_name> -lif <lif_name> -failover-policy <failover_policy> -failover-group <failover_group>

フェイルオーバーの設定例、および無効化の例

次のコマンドは、フェイルオーバー ポリシーをbroadcast-domain-wideに設定し、SVM vs3のdata1というLIFのフェイルオーバー ターゲットとして、フェイルオーバー グループfg3のポートを使用します。

network interface modify -vserver vs3 -lif data1 failover-policy broadcast-domain-wide - failover-group fg3

network interface show -vserver vs3 -lif * -fields failover-group,failover-policy

vserver lif             failover-policy       failover-group
------- -------------- ---------------        --------------
vs3     data1          broadcast-domain-wide  fg3

次のコマンドは、SVM vs3のdata1というLIFのフェイルオーバーを無効にします。

network interface modify -vserver vs3 -lif data1 failover-policy disabled
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