クラスタ内のノードのうち半数を上回るノードが健全である必要があります。
削除するノード内のすべてのデータを退避しておく必要があります。
- これには、暗号化されたボリュームからのデータのパージも含まれます。
ノードが所有するアグリゲートからルート以外のすべてのボリュームを移動しておく必要があります。
ノードからルート以外のすべてのアグリゲートを削除しておく必要があります。
ノードが連邦情報処理標準（FIPS）ディスクまたは自己暗号化ディスク（SED）を所有している場合は、ディスクを非保護モードに戻してディスク暗号化を解除しておく必要があります。
- FIPSドライブまたはSEDの完全消去が必要となる場合もあります。
データLIFをノードから削除または再配置しておく必要があります。
クラスタ管理LIFをノードから再配置し、ホームポートを変更しておく必要があります。
すべてのクラスタ間LIFを削除しておく必要があります。
- クラスタ間LIFを削除するときに表示される警告は無視してかまいません。
ノードのストレージフェイルオーバーを無効にしておく必要があります。
ノードのポートを削除するようにLIFのフェイルオーバールールをすべて変更しておく必要があります。
ノードのすべてのVLANを削除しておく必要があります。
削除対象のノードにLUNがある場合は、ノードを削除する前にSLMレポートノードリストの変更必要があります。

SLMのレポートノードリストからノードとそのHAパートナーを削除しないと、元のノードにあったLUNを含むボリュームを別のノードに移動しても、そのLUNへのアクセスが失われる可能性があります。

AutoSupportメッセージを発行して、ノードの削除が進行中であることを富士通のサポートに通知することを推奨します。

注： cluster remove-node、cluster unjoin、node renameなどの処理は、ONTAPの自動アップグレード中は実行しないでください。

タスク概要

ONTAP 9.7以降では、バージョンが混在したクラスタを実行している場合に、次のadvanced権限のコマンドを使用して低いバージョンの最後のノードを削除できます。

ONTAP 9.7以降：cluster remove-node -skip-last-low-version-node-check
- 4ノードクラスタからノードを2つ削除すると、残りの2つのノードでクラスタHAが自動的に有効になります。

クラスタからノードを削除する前に、ノードに接続されたすべてのドライブのすべてのシステムデータとユーザーデータにユーザーがアクセスできないようにする必要があります。ノードを誤ってクラスタから削除した場合に元に戻す方法については、富士通サポートにお問い合わせください。

手順

権限レベルをadvancedに変更します。

set -privilege advanced
クラスタのノードにイプシロンが設定されているかどうかを確認します。

cluster show -epsilon true
1. ノードにイプシロンが設定されている場合は、参加資格をfalseに変更します。
  
  cluster modify -node <node_name> -eligibility false
削除するノードが現在のマスターノードである場合は、マスターノードのクラスタ参加資格を`false`に変更して、クラスタの別のノードでマスターノードとして選出できるようにします。

cluster modify –eligibility false

マスターノードとは、「mgmt」、「vldb」、「vifmgr」、「bcomd」、「crs」などのプロセスを保持しているノードです。advanced権限レベルのcluster ring showコマンドを使用すると、現在のマスターノードが表示されます。
```
cluster::*> cluster modify -node node1 -eligibility false*
```
削除するノードとは別のノードで、リモートノード管理LIFまたはクラスタ管理LIFにログインします。
クラスタからノードを削除します。

ONTAPバージョン使用するコマンド

ONTAP 9.7以降

cluster remove-node

バージョンが混在したクラスタでバージョンが低い最後のノードを削除する場合は、上記のコマンドに-skip-last-low-version-node-checkパラメーターを指定します。

次の内容のメッセージが表示されます。
- ノードのフェイルオーバーパートナーをクラスタから削除する必要があること。
- 削除したノードをクラスタに再追加する場合、ブートメニューオプション[(4) Clean configuration and initialize all disks]または[(9) Configure Advanced Drive Partitioning]を使用して、ノードの設定を消去し、すべてのディスクを初期化しておく必要があること。
  
  ノードを削除する前に対処が必要な条件がある場合は、エラーメッセージが表示されます。メッセージの内容は、たとえば、ノードに削除が必要な共有リソースがある、あるいはノードのクラスタHA構成またはストレージフェイルオーバー構成を無効にする必要があるなどの場合があります。
  
  ノードがクォーラムマスターの場合、クラスタのクォーラムがいったん失われて、すぐに戻ります。クォーラムが失われるのは一時的であり、データの操作には影響しません。
メッセージにエラー状態が記載されている場合は、その状態に対処し、cluster remove-nodeコマンドまたはcluster unjoinコマンドを再実行します。

クラスタからノードが削除され、ノードが自動的にリブートします。
ノードを転用する場合は、ノードの設定を消去し、すべてのディスクを初期化します。
1. ブートプロセス時に、プロンプトに応じてCtrl+Cキーを押してブートメニューを表示します。
2. ブートメニューオプション(4) Clean configuration and initialize all disksを選択します。
admin権限レベルに戻ります。

set -privilege admin
クラスタからフェイルオーバーパートナーを削除するには、前述の手順を繰り返します。

ONTAPバージョン	使用するコマンド
ONTAP 9.7以降	`cluster remove-node`

終了後の操作

ノードを削除してシングルノードクラスタにする場合は、クラスタポートでデータトラフィックが処理されるよう、クラスタポートをデータポートに変更してそのデータポートにデータLIFを作成します。