ONTAP 9.13

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SnapMirrorのライセンス - 概要

ONTAPインスタンス間のレプリケーションが簡素化されました。ONTAP 9リリースでは、SnapMirrorライセンスでバックアップ関係とミラー関係の両方がサポートされます。SnapMirrorライセンスを購入すれば、バックアップとディザスタ リカバリー両方のユースケースでONTAPレプリケーションがサポートされるようになりました。

ONTAPインスタンス間に バックアップ 関係を設定するには、SnapVaultライセンスが必要でした。この場合、保持期間が長いバックアップのユースケースに対応するために、DPインスタンスに多数のSnapshotコピーが保持される可能性があります。ONTAPインスタンス間に ミラー 関係を設定するには、SnapMirrorライセンスが必要でした。この場合、クラスタ フェイルオーバーが発生する可能性があるディザスタ リカバリーのユースケースに対応するために、各ONTAPインスタンスに同じ数のSnapshotコピー(ミラー イメージ)が保持されます。SnapMirrorライセンスとSnapVaultライセンスは、どちらもONTAP 9.xリリースで引き続き使用でき、サポートされます。

SnapVaultライセンスはONTAP 9.xリリースでも引き続き機能し、サポートされますが、販売は終了しました。SnapMirrorライセンスは引き続き購入可能で、SnapVaultの代わりに使用でき、ミラー設定とバックアップ設定の両方に使用できます。

ONTAP 非同期レプリケーションでは単一のユニファイド レプリケーション エンジンを使用して拡張データ保護モード(XDP)ポリシーが設定されます。この場合、ミラー ポリシー、バックアップ ポリシー、またはミラー バックアップ ポリシーにSnapMirrorライセンスを設定できます。SnapMirrorライセンスは、ソースとデスティネーションの両方のクラスタに必要です。SnapVaultライセンスは、SnapMirrorライセンスがすでにインストールされていれば必要ありません。SnapMirror Asynchronousの永久ライセンスは、ONTAPクラスタ用に購入可能なData Protection Bundleに含まれています。Data Protection Bundleの価格はクラスタの物理容量に基づいています。

データ保護設定の制限は、ONTAPバージョン、ハードウェア プラットフォーム、インストールされているライセンスなど、いくつかの要因で決まります。

SnapMirror Synchronousライセンス

SnapMirror Synchronous関係がサポートされます。SnapMirror Synchronous関係を作成するには、次のライセンスが必要です。

  • ソース クラスタとデスティネーション クラスタの両方にSnapMirror Synchronousライセンスが必要です。

    SnapMirror Synchronousライセンスは、Premium BundleまたはData Protection Bundleのどちらかで有効にします。

    2019年6月より前にPremium BundleまたはFlash Bundleでシステムを購入した場合は、富士通ダウンロードサイトから富士通 マスター キーをダウンロードして必要なSnapMirror Synchronousライセンスを入手できます。

  • ソース クラスタとデスティネーション クラスタの両方にSnapMirrorライセンスが必要です。

Data Protection Optimized(DPO)

Data Protection Bundleと呼ばれるソリューションの一部としてHX6100にONTAPの新しいデータ保護機能が搭載されるようになりました。この新しいハードウェアとソフトウェアのバンドルには、セカンダリー ワークロード用のONTAP機能を提供するDP_Optimized(DPO)ライセンスが組み込まれています。DPOライセンスでサポートされるノードあたりのボリューム数が1,000から1,500に増えました。

DPOライセンスは、SnapMirrorレプリケーションのセカンダリー ターゲット専用にするONTAPクラスタ向けに設計されました。新しいDPOライセンスでは、DPOコントローラーのノードあたりの最大ボリューム数が増えただけでなく、アプリケーションI/Oを犠牲にしてレプリケーション トラフィックを向上させるようにコントローラーのQoS設定も変更されました。アプリケーションのパフォーマンスが影響を受けるため、アプリケーションI/OをサポートするクラスタにはDPOライセンスをインストールしないでください。その後、HX6100に基づくData Protection Bundleもソリューションとして追加され、環境に応じた無償ライセンスが含まれるようになりました。ソリューション バンドルを購入すると、DPOセカンダリーへレプリケートされていた特定の古いクラスタに対して無償のSnapMirrorライセンスが提供されます。データ保護ソリューションのクラスタにはDPOライセンスが必要ですが、以下のプラットフォームのプライマリー クラスタには無償のSnapMirrorライセンスが提供されます。このリストにないプライマリー クラスタでは、SnapMirrorライセンスを購入する必要があります。DPOハードウェアとソフトウェアのバンドルは、HX6100シリーズの両方に基づいていましたが、これらのシステムはEOAステータスとなり現在は提供されていません。

Data Protection Optimized(DPO)ライセンス

ハードウェアとソフトウェアのデータ保護ソリューション バンドルは、HX6100のみをベースとしていました。これらのプラットフォームが最新ではなくなって新しいプラットフォームが導入されると、セカンダリー レプリケーションのユースケースに対応したONTAP機能のサポートを求める声が大きくなりました。

スタンドアロンのDPOライセンスはETERNUS HXとETERNUS AX両方のプラットフォームでサポートされ、新しいクラスタに事前設定する形で購入できるほか、導入済みのクラスタにソフトウェア アップグレードとして追加することも可能です。この新しいDPOライセンスは、ハードウェアとソフトウェアのソリューション バンドルに組み込まれなかったために価格が低く抑えられ、プライマリー クラスタ用の無償SnapMirrorライセンスは提供されませんでした。スタンドアロンのDPOライセンスが設定されたセカンダリー クラスタにはSnapMirrorライセンスも購入する必要があり、DPOセカンダリー クラスタにレプリケートするすべてのプライマリー クラスタにはSnapMirrorライセンスを購入する必要があります。

DPOは、複数のONTAPリリースに対して追加のONTAP機能を提供します。

機能

9.7以降

ノードあたりの最大ボリューム数

1500/2500

最大同時レプリケーション セッション数

200

ワークロード バイアス*

SnapMirror

HDDでのボリューム間アグリゲート重複排除

  • SnapMirrorバックオフ(ワークロード バイアス)機能の優先度:

  • クライアント:クラスタI/Oの優先度は、SnapMirrorトラフィックではなくクライアント ワークロード(本番アプリケーション)に設定されます。

  • 同等:SnapMirrorレプリケーション要求の優先度は、本番アプリケーションのI/Oと同等です。

  • SnapMirror:すべてのSnapMirror I/O要求が本番アプリケーションのI/Oよりも優先されます。

表1:各ONTAPリリースのノードあたりの最大FlexVol数

9.7~9.9.1 DPOなし

9.7~9.9.1 DPOあり

HX2100

1000

1500

HX2200

1000

1500

AX2100

1000

1500

HX6100

1000

2500

AX4100

2500

2500

DPOを新たにインストールする場合の考慮事項

  • 有効にしたDPOライセンス機能は、無効にしたり元に戻したりすることができません。

  • インストールしたDPOライセンスを有効にするには、ONTAPのリブートまたはフェイルオーバーが必要です。

  • DPOソリューションはセカンダリー ストレージのワークロードを対象としているため、DPOクラスタではアプリケーション ワークロードのパフォーマンスに影響が生じる可能性があります。

  • DPOライセンスは、特定の富士通 ストレージ プラットフォーム モデルでサポートされます。

  • DPOの機能はONTAPのリリースによって異なります。詳細については互換性の表を参照してください。

  • 新しいETERNUS HXシリーズとETERNUS AX seriesはDPOに対応していません。上記以外のクラスタに対してDPOライセンスを購入することはできません。

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