ONTAP 9.13

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同期SnapMirror関係にある暗号化されたボリュームでのデータのスクラビング

ONTAP 9.8以降では、セキュアー パージを使用して、同期SnapMirror関係にあるVE対応ボリュームのデータを無停止で「スクラビング」できます。

タスク概要

削除されたファイルのデータの量によっては、セキュアー パージが完了するまでに数分から数時間かかることがあります。処理のステータスは、volume encryption secure-purge show コマンドを使用して確認できます。処理を強制終了する場合は、volume encryption secure-purge abort コマンドを使用します。

SANホストでセキュアー パージを実行するには、パージするファイルを含むLUN全体を削除するか、パージするファイルに属するブロックに対してLUNでホール パンチ(ブロックの解放)を実行できる必要があります。LUNを削除できない場合や、ホスト オペレーティング システムがLUNでのホール パンチをサポートしていない場合は、セキュアー パージを実行できません。
要件
  • このタスクを実行するには、クラスタ管理者である必要があります。

  • このタスクを実行するにはadvanced権限が必要です。

手順
  1. ストレージ システムで、advanced権限レベルに切り替えます。

    set -privilege advanced

  2. セキュアー パージを実行するファイルまたはLUNを削除します。

    • NASクライアントで、セキュアー パージを実行するファイルを削除します。

    • SANホストで、セキュアー パージを実行するLUNを削除するか、パージするファイルに属するブロックに対してLUNでホール パンチを実行します。

  3. 非同期関係のデスティネーション ボリュームでセキュアー パージを準備します。

    volume encryption secure-purge start -vserver SVM_name -volume volume_name -prepare true

    同期SnapMirror関係のもう一方のボリュームに対してこの手順を繰り返します。

  4. セキュアー パージを実行するファイルがSnapshotコピーに含まれている場合は、Snapshotコピーを削除します。

    snapshot delete -vserver SVM_name -volume volume_name -snapshot snapshot

  5. セキュアなパージファイルがベースまたは共通の Snapshot コピーに含まれている場合は、 SnapMirror を更新して共通の Snapshot コピーをフォワードします。

    snapmirror update -source-snapshot snapshot_name -destination-path destination_path

    共通Snapshotコピーは2つあるため、このコマンドは2回実行する必要があります。

  6. 対象ファイルがアプリケーションと整合性のあるSnapshotコピーに含まれている場合は、同期SnapMirror関係の両方のボリュームでSnapshotコピーを削除します。

    snapshot delete -vserver SVM_name -volume volume_name -snapshot snapshot

    この手順は両方のボリュームで実行します。

  7. 削除したファイルのセキュアー パージを実行します。

    volume encryption secure-purge start -vserver SVM_name -volume volume_name

    同期SnapMirror関係の各ボリュームに対してこの手順を繰り返します。

    次のコマンドは、SMV 「vs1」の「vol1」にある削除済みファイルをセキュアー パージします。

    cluster1::> volume encryption secure-purge start -vserver vs1 -volume vol1
  8. セキュアー パージ処理のステータスを確認します。

    volume encryption secure-purge show

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