ONTAP 9.13

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サイズ変更を使用できる状況

クォータのサイズ変更は初期化よりも高速であるため、可能なかぎりサイズ変更を使用してください。ただし、サイズ変更を使用できるのは、クォータに対する特定の種類の変更に限られます。

次の種類の変更をクォータ ルールに加えた場合、クォータのサイズを変更できます。

  • 既存のクォータを変更した場合

    たとえば、既存のクォータの制限を変更した場合などです。

  • デフォルト クォータまたはデフォルト追跡クォータが適用されているクォータターゲットにクォータを追加した場合

  • デフォルト クォータまたはデフォルト追跡クォータのエントリが指定されているクォータを削除した場合

  • 別々のユーザークォータを1つのマルチユーザークォータに統合した場合

クォータの大幅な変更を行った場合は、完全な再初期化を実行して、すべての変更を確実に有効にしてください。

サイズを変更しようとしてサイズ変更処理では反映できないクォータの変更があった場合は、警告メッセージが発行されます。ストレージ システムが特定のユーザー、グループ、またはqtreeのドライブ使用状況を追跡しているかどうかは、クォータ レポートから判断できます。クォータ レポートに含まれているクォータについては、ストレージ システムが、そのクォータターゲットによって所有されるドライブ スペースおよびファイル数を追跡しています。

サイズ変更によって有効にできるクォータ変更の例

一部のクォータ ルール変更は、サイズ変更によって有効にできます。次のクォータがあったとします。

#Quota Target type             disk  files thold sdisk sfile
#------------ ----             ----  ----- ----- ----- -----
*             user@/vol/vol2    50M   15K
*             group@/vol/vol2  750M   85K
*             tree@/vol/vol2      -     -
jdoe          user@/vol/vol2/  100M   75K
kbuck         user@/vol/vol2/  100M   75K

次の変更を行ったとします。

  • デフォルト ユーザー ターゲットのファイル数を増やす

  • デフォルト ユーザークォータよりも多くのドライブ制限が必要な新規ユーザーboris用に新しいユーザークォータを追加

  • ユーザーkbuck用の明示的クォータ エントリを削除。このユーザーにはデフォルト クォータ制限だけでOKとなったため。

変更後のクォータは次のようになります。

#Quota Target type             disk  files thold sdisk sfile
#------------ ----             ----  ----- ----- ----- -----
*             user@/vol/vol2    50M   25K
*             group@/vol/vol2  750M   85K
*             tree@/vol/vol2      -     -
jdoe          user@/vol/vol2/  100M   75K
boris         user@/vol/vol2/  100M   75K

サイズ変更だけでこれらの変更がすべてアクティブになります。クォータの完全な再初期化は必要ありません。

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