エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9

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手動ギブバックのコマンド

パートナー ノードのプロセスを終了する標準ギブバック、または強制ギブバックを実行できます。

ギブバックを実行する前に、ドライブとアグリゲートの管理の説明に従って、障害が発生したドライブをテイクオーバーされたシステムから取り外す必要があります。

ギブバックが中断された場合

ギブバック プロセスの実行中にテイクオーバー ノードで障害が発生したり停電が起きたりすると、そのプロセスは停止します。また、障害が修復されるか電力が回復するまでテイクオーバー ノードはテイクオーバー モードになります。

ただし、障害がギブバックのどの段階で発生したかによって、この動作が変わることがあります。障害や停電が部分的なギブバック状態の間(ルート アグリゲートのギブバックの完了後)に発生した場合、ノードはテイクオーバー モードにはならず、部分的なギブバックモードになります。 この場合、プロセスを完了するには、ギブバック処理をもう一度実行します。

ギブバックが拒否された場合

ギブバックが拒否された場合、EMSメッセージを調べて原因を特定する必要があります。原因に応じて、拒否を無視しても問題がないかどうかを判断することができます。

storage failover show-giveback コマンドはギブバックの進捗を表示します。ギブバックを拒否したサブシステムがある場合にはそのシステムも表示されます。ソフトな拒否は無視できますが、ハードな拒否は(強制された場合も)無視できません。次の表に、無視すべきでないソフトな拒否と、推奨される対処方法を示します。

次のコマンドを使用して、ギブバックの拒否に関するEMSの詳細を確認できます。

event log show -node * -event gb*

ルート アグリゲートのギブバック

次の拒否は、アグリゲートの再配置処理には適用されません。

拒否しているサブシステム モジュール

対処方法

vfiler_low_level

拒否の原因となっているSMBセッションを終了するか、開いているセッションを確立したSMBアプリケーションをシャットダウンします。

この拒否を無視すると、SMBを使用しているアプリケーションが突然切断され、データが失われる可能性があります。

ドライブ チェック

ギブバックを実行する前に、障害が発生した / バイパスされたドライブをすべて取り外します。ドライブの完全消去を実行中の場合は、処理が完了するまで待ちます。

この拒否を無視すると、リザベーションの競合やアクセスできないドライブが原因でアグリゲートやボリュームがオフラインになり、システムが停止する可能性があります。

SFOアグリゲートのギブバック

次の拒否は、アグリゲートの再配置処理には適用されません。

拒否しているサブシステム モジュール

対処方法

ロック マネージャ

ファイルを開いているSMBアプリケーションを正常にシャットダウンするか、該当するボリュームを別のアグリゲートに移動します。

この拒否を無視すると、SMBロックの状態が失われ、システムが停止してデータが失われます。

ロック マネージャNDO

ロックがミラーされるまで待ちます。

この拒否を無視すると、Microsoft Hyper-V仮想マシンへのアクセスが中断します。

RAID

EMSメッセージを調べて拒否の原因を特定します。

NVFailが原因の場合は、オフラインのボリュームとアグリゲートをオンラインにします。

ドライブの追加処理またはドライブ所有権の再割り当て処理を実行中の場合は、処理が完了するまで待ちます。

アグリゲートの名前またはUUIDの競合が原因の場合は、問題を解決します。

ミラーの再同期、ミラーの検証、またはオフライン ドライブが原因の場合は無視してかまいません。ギブバック後に処理が再開されます。

ドライブ インベントリ

トラブルシューティングを行って、問題の原因を特定して解決します。

移行中のアグリゲートに属するドライブは、デスティネーション ノードで認識できないことがあります。

ドライブにアクセスできないと、アグリゲートまたはボリュームにアクセスできない可能性があります。

ボリューム移動処理

トラブルシューティングを行って、問題の原因を特定して解決します。

この拒否は、重要なカットオーバー フェーズ中にボリューム移動処理が中止されるのを防止します。カットオーバー中にジョブが中止されると、ボリュームにアクセスできなくなる可能性があります。

手動ギブバックの実行用コマンド

HAペアのノードで、メンテナンスが完了したあとやテイクオーバーの原因となった問題を解決したあとに元の所有者にストレージを戻すには、
手動でギブバックを開始します。

実行する処理

使用するコマンド

パートナー ノードにストレージをギブバックする

storage failover giveback ‑ofnode nodename

パートナーがギブバック待機モードでなくてもストレージをギブバックする

storage failover giveback ‑ofnode nodename
‑require‑partner‑waiting false

このオプションは、長時間クライアントが停止しても問題がない場合にのみ使用してください。

ギブバック処理がプロセスで拒否されてもストレージをギブバックする(強制的にギブバックを実行する)

storage failover giveback ‑ofnode nodename
‑override‑vetoes true

このオプションを使用すると、長時間クライアントが停止したり、ギブバックの完了後にアグリゲートやボリュームがオンラインにならなくなったりする可能性があります。

CFOアグリゲート(ルート アグリゲート)だけをギブバックする

storage failover giveback ‑ofnode nodename

‑only‑cfo‑aggregates true

ギブバック コマンドの実行後にギブバックの進捗を監視する

storage failover show‑giveback

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