エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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ONTAP 9.7以降での外部キー管理の有効化(VE)

1つ以上のKMIPサーバーを使用して、暗号化されたデータにアクセスする際にクラスタで使用するキーを安全に保管できます。必要に応じて別の外部キー管理ツールを設定して、データSVMが暗号化されたデータにアクセスする際に使用するキーを保護することもできます。

ONTAP 9.11.1以降では、プライマリー キー サーバー1台につき最大3台のセカンダリー キー サーバーを追加して、キー サーバーをクラスタ化できます。詳細については、「クラスタ化された外部キー サーバーの設定」を参照してください。

タスク概要

1つのクラスタまたはSVMに最大4つのKMIPサーバーを接続できます。冗長性とディザスタ リカバリーのために少なくとも2つのサーバーを使用することを推奨します。

外部キー管理のスコープによって、キー管理サーバーの保護対象がクラスタ内の全SVMになるか、選択したSVMのみになるかが決まります。

  • クラスタ内の全SVMを対象に外部キー管理を設定するには、クラスタ スコープ を使用します。クラスタ管理者は、サーバーに格納されているすべてのキーにアクセスできます。

  • SVMスコープ を使用して、クラスタ内のデータSVMを対象に外部キー管理を設定できます。各テナントが異なるSVM(またはSVMのセット)を使用してデータを提供するマルチテナント環境には、この方法が最適です。特定のテナントのSVM管理者だけが、そのテナントのキーにアクセスできます。

  • マルチテナント環境の場合は、次のコマンドを使用して MT_EK_MGMT のライセンスをインストールします。

    system license add -license-code <MT_EK_MGMT license code>

    コマンド構文の詳細については、コマンドのマニュアル ページを参照してください。

同じクラスタで両方のスコープを使用できます。1つのSVMに対してキー管理サーバーが設定されている場合は、それらのサーバーのみを使用してキーが保護されます。そうでない場合は、クラスタに対して設定されたキー管理サーバーでキーが保護されます。

オンボード キー管理はクラスタ スコープで設定でき、外部キー管理はSVMスコープで設定できます。security key-manager key migrateコマンドを使用すると、クラスタ スコープのオンボード キー管理からSVMスコープの外部キー管理ツールにキーを移行できます。

開始する前に
  • KMIP SSLクライアント証明書とサーバー証明書をインストールしておく必要があります。

  • このタスクを実行するには、クラスタ管理者またはSVMの管理者である必要があります。

  • MetroCluster環境で外部キー管理を有効にする場合は、外部キー管理を有効にする前にMetroClusterを完全に設定する必要があります。

  • MetroCluster環境では、両方のクラスタにKMIP SSL証明書をインストールする必要があります。

手順
  1. クラスタのキー管理ツールの接続を設定します。

    security key-manager external enable -vserver admin_SVM -key-servers host_name|IP_address:port,…​ -client-cert client_certificate -server-ca-cert server_CA_certificates

    • security key-manager external enableコマンドは、security key-manager setupコマンドに置き換わるものです。このコマンドをクラスタのログイン プロンプトで実行すると、admin_SVMがデフォルトで現在のクラスタの管理SVMに設定されます。 クラスタ スコープを設定するには、クラスタ管理者である必要があります。外部キー管理の設定を変更するには、security key-manager external modifyコマンドを実行します。

    • MetroCluster環境で管理SVMの外部キー管理を設定する場合は、パートナー クラスタでもsecurity key-manager external enableコマンドを実行する必要があります。

    次のコマンドは、3つの外部キー サーバーを指定してcluster1の外部キー管理を有効にします。1つ目のキー サーバーはホスト名とポートで指定し、2つ目のキー サーバーはIPアドレスとデフォルト ポートで指定し、3つ目のキー サーバーはIPv6アドレスとポートで指定します。

    clusterl::> security key-manager external enable -vserver cluster1 -key-servers ks1.local:15696,10.0.0.10,[fd20:8b1e:b255:814e:32bd:f35c:832c:5a09]:1234 -client-cert AdminVserverClientCert -server-ca-certs AdminVserverServerCaCert
  2. SVMのキー管理ツールを設定します。

    security key-manager external enable -vserver SVM -key-servers host_name|IP_address:port,…​ -client-cert client_certificate -server-ca-cert server_CA_certificates

    • このコマンドをSVMのログイン プロンプトで実行すると、SVMがデフォルトで現在のSVMに設定されます。 SVMスコープを設定するには、クラスタ管理者またはSVM管理者である必要があります。外部キー管理の設定を変更するには、security key-manager external modifyコマンドを実行します。

    • MetroCluster環境でデータSVMの外部キー管理を設定する場合は、パートナー クラスタでsecurity key-manager external enableコマンドを実行する必要はありません。

    次のコマンドは、デフォルト ポート5696を受信する1つのキー サーバーを指定してsvm1の外部キー管理を有効にします。

    svm1l::> security key-manager external enable -vserver svm1 -key-servers keyserver.svm1.com -client-cert SVM1ClientCert -server-ca-certs SVM1ServerCaCert
  3. 最後の手順をその他のSVMに対して繰り返します。

    security key-manager external add-serversコマンドを使用してその他のSVMを設定することもできます。security key-manager external add-serversコマンドは、security key-manager addコマンドに置き換わるものです。コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。

  4. 設定したすべてのKMIPサーバーが接続されていることを確認します。

    security key-manager external show-status -node node_name

    security key-manager external show-statusコマンドは、security key-manager show -statusコマンドに置き換わるものです。コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。

    cluster1::> security key-manager external show-status
    
    Node  Vserver  Key Server                                     Status
    ----  -------  ---------------------------------------        -------------
    node1
          svm1
                   keyserver.svm1.com:5696                        available
          cluster1
                   10.0.0.10:5696                                 available
                   fd20:8b1e:b255:814e:32bd:f35c:832c:5a09:1234   available
                   ks1.local:15696                                available
    node2
          svm1
                   keyserver.svm1.com:5696                        available
          cluster1
                   10.0.0.10:5696                                 available
                   fd20:8b1e:b255:814e:32bd:f35c:832c:5a09:1234   available
                   ks1.local:15696                                available
    
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  5. 必要に応じて、プレーン テキスト ボリュームを暗号化されたボリュームに変換します。

    volume encryption conversion start

    ボリュームを変換する前に、外部キー管理ツールの設定をすべて完了しておく必要があります。MetroCluster環境では、両方のサイトに外部キー管理ツールを設定する必要があります。

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