ONTAP 9.13

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ONTAPクラスタのリバート

クラスタをオフラインにして以前のONTAPリリースにリバートするには、ストレージ フェイルオーバーとデータLIFを無効にし、リバートの前提条件を満たしていることを確認してから、ノードのクラスタ設定とファイルシステム設定をリバートします。この処理をクラスタの他の各ノードに対して繰り返す必要があります。

リバートの検証事前チェックを完了しておく必要があります。

クラスタをリバートするには、クラスタをオフラインにした状態でリバートを行う必要があります。

  1. 権限レベルをadvancedに設定します。set -privilege advanced

    続行するかどうかを尋ねられたら「y」と入力します。

  2. ターゲットのONTAPソフトウェアがインストールされていることを確認します。system image show

    次の例では、両方のノードに代替イメージとしてバージョン9.1がインストールされています。

    cluster1::*> system image show
                     Is      Is                 Install
    Node     Image   Default Current Version    Date
    -------- ------- ------- ------- --------   -------------------
    node0
             image1  true    true    9.2        MM/DD/YYYY TIME
             image2  false   false   9.1        MM/DD/YYYY TIME
    node1
             image1  true    true    9.2        MM/DD/YYYY TIME
             image2  false   false   9.1        MM/DD/YYYY TIME
    4 entries were displayed.
  3. クラスタ内のすべてのデータLIFを無効にします。network interface modify {-role data} -status-admin down

  4. クラスタ間FlexCache関係があるかどうかを確認します。flexcache origin show-caches -relationship-type inter-cluster

  5. クラスタ間FlexCacheがある場合は、キャッシュ クラスタのデータLIFを無効にします。network interface modify -vserver vserver_name -lif lif_name -status-admin down

  6. クラスタが2つのノードだけで構成されている場合は、クラスタHAを無効にします。cluster ha modify -configured false

  7. HAペアのいずれかのノードのストレージ フェイルオーバーを無効にします。storage failover modify -node nodename -enabled false

    ストレージ フェイルオーバーを無効にするのは、HAペアに対して1度だけです。一方のノードでストレージ フェイルオーバーを無効にすると、そのノードのパートナーでもストレージ フェイルオーバーが無効になります。

  8. リバートするノードにログインします。

    ノードをリバートするには、そのノードのノード管理LIFを通じてクラスタにログインする必要があります。

  9. ノードのターゲットのONTAPソフトウェア イメージをデフォルトのイメージとして設定します。system image modify -node nodename -image target_image -isdefault true

  10. ターゲットのONTAPソフトウェア イメージが、リバートするノードのデフォルトのイメージとして設定されたことを確認します。system image show

    次の例では、node0でデフォルトのイメージとしてバージョン9.1が設定されています。

    cluster1::*> system image show
                     Is      Is                 Install
    Node     Image   Default Current Version    Date
    -------- ------- ------- ------- --------   -------------------
    node0
             image1  false   true    9.2        MM/DD/YYYY TIME
             image2  true    false   9.1        MM/DD/YYYY TIME
    node1
             image1  true    true    9.2        MM/DD/YYYY TIME
             image2  false   false   9.1        MM/DD/YYYY TIME
    4 entries were displayed.
  11. クラスタが2つのノードだけで構成されている場合は、ノードにイプシロンが設定されていないことを確認します。

    1. ノードにイプシロンが現在設定されているかどうかを確認します。cluster show -node nodename

      次の例では、node1にイプシロンが設定されています。

      cluster1::*> cluster show -node node1
      
                Node: node1
                UUID: 026efc12-ac1a-11e0-80ed-0f7eba8fc313
             Epsilon: true
         Eligibility: true
              Health: true
    2. ノードにイプシロンが設定されている場合は、イプシロンをパートナーに移動できるように、イプシロンをfalseに設定します。cluster modify -node nodenameA -epsilon false

    3. パートナー ノードでイプシロンをtrueに設定して、イプシロンをパートナーに移動します。cluster modify -node nodenameB -epsilon true

  12. ノードをリバートする準備が完了していることを確認します。system node revert-to -node nodename -check-only true -version 9.x

    check-onlyパラメーターを指定すると、リバート前に対処が必要な、次のような前提条件が特定されます。

    • ストレージ フェイルオーバーの無効化

    • Snapshotポリシーの無効化

    • ONTAPのアップグレード後に作成されたSnapshotコピーの削除

  13. すべての前提条件を満たしていることを確認します。system node revert-to -node nodename -check-only true -version 9.x

  14. ノードのクラスタ構成をリバートします。system node revert-to -node nodename -version 9.x

    -versionオプションは、ターゲットのリリースを表します。

    クラスタ設定がリバートされ、クラスタシェルからログアウトされます。

  15. もう一度クラスタシェルにログインし、ノードシェルに切り替えます。run -node nodename

    クラスタシェルに再ログインしてからノードシェル コマンドを使用できるようになるまでに、数分かかることがあります。コマンドが失敗した場合は、数分待ってからもう一度試してください。

  16. ノードのファイルシステム設定をリバートします。revert_to 9.x

    このコマンドは、ノードのファイルシステム設定をリバートする準備が完了していることを検証してからリバートを実行します。前提条件が特定された場合、対処したうえでもう一度revert_toコマンドを実行する必要があります。

    システム コンソールを使用してリバート プロセスを監視すると、ノードシェルよりも詳細な情報が表示されます。

    AUTOBOOTがtrueに設定されている場合、コマンドが完了するとノードでONTAPがリブートします。

    AUTOBOOTがfalseに設定されている場合、コマンドが完了するとLOADERプロンプトが表示されます。「yes」と入力してリバートし、boot_ontapを使用してノードを手動でリブートします。

  17. ノードがリブートしたら、新しいソフトウェアが実行されていることを確認します。system node image show

    次の例では、image1が新しいONTAPバージョンで、node0で現在のバージョンとして設定されています。

    cluster1::*> system node image show
                     Is      Is                 Install
    Node     Image   Default Current Version    Date
    -------- ------- ------- ------- --------   -------------------
    node0
             image1  true    true    X.X.X       MM/DD/YYYY TIME
             image2  false   false   Y.Y.Y      MM/DD/YYYY TIME
    node1
             image1  true    false   X.X.X      MM/DD/YYYY TIME
             image2  false   true    Y.Y.Y      MM/DD/YYYY TIME
    4 entries were displayed.
  18. 各ノードのリバート ステータスが完了になっていることを確認します。system node upgrade-revert show -node nodename

    ステータスがcompleteと表示される必要があります。

  19. HAペアのもう一方のノードで、手順6手順16を繰り返します。

  20. クラスタが2つのノードだけで構成されている場合は、クラスタHAを再度有効にします。cluster ha modify -configured true

  21. ストレージ フェイルオーバーを無効にしていた場合は、両方のノードで再度有効にします。storage failover modify -node nodename -enabled true

  22. その他の各HAペアとMetroCluster構成の両方のクラスタに対し、手順5手順19を繰り返します。

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