エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9.14

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FIPSドライブまたはSEDの保護モード解除

FIPSドライブまたはSEDは、ノードの認証キーIDがデフォルト以外の値に設定されている場合にのみ不正アクセスから保護されます。FIPSドライブまたはSEDの保護モードを解除するには、storage encryption disk modifyコマンドを使用してキーIDをデフォルトの値に設定します。

HAペアでSASドライブまたはNVMeドライブ(SED、SE、FIPS)の暗号化を使用している場合は、システムを初期化(ブート オプション4または9)する前に、HAペア内のすべてのドライブに対してこのプロセスを実行しておく必要があります。この手順を実行しないと、将来ドライブを転用した場合にデータが失われる可能性があります。

開始する前に

このタスクを実行するには、クラスタ管理者である必要があります。

手順
  1. 権限レベルをadvancedに設定します。

    set -privilege advanced

  2. FIPSドライブがFIPS準拠モードの場合は、ノードのFIPS認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。

    storage encryption disk modify -disk disk_id -fips-key-id 0x0

    キーIDを表示するには、security key-manager queryコマンドを使用します。

    cluster1::> storage encryption disk modify -disk 2.10.11 -fips-key-id 0x0
    
    Info: Starting modify on 14 disks.
          View the status of the operation by using the
          storage encryption disk show-status command.

    次のコマンドを使用して、処理が成功したことを確認します。

    storage encryption disk show-status

    「Disks Begun」と「Disks Done」の値が同じになるまでshow-statusコマンドを繰り返します。

    cluster1:: storage encryption disk show-status
    
                FIPS    Latest   Start               Execution   Disks   Disks Disks
    Node        Support Request  Timestamp           Time (sec)  Begun   Done  Successful
    -------     ------- -------- ------------------  ---------- ------ ------  ----------
    cluster1    true    modify   1/18/2022 15:29:38    3           14     5         5
    1 entry was displayed.
  3. ノードのデータ認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。

    storage encryption disk modify -disk disk_id -data-key-id 0x0

    SASドライブまたはNVMeドライブのどちらの保護を解除する場合も、-data-key-idの値は0x0に設定します。

    キーIDを表示するには、security key-manager queryコマンドを使用します。

    cluster1::> storage encryption disk modify -disk 2.10.11 -data-key-id 0x0
    
    Info: Starting modify on 14 disks.
          View the status of the operation by using the
          storage encryption disk show-status command.

    次のコマンドを使用して、処理が成功したことを確認します。

    storage encryption disk show-status

    値が同じになるまでshow-statusコマンドを繰り返します。「disks begun」と「disks done」の値が同じになったら処理は完了です。

メンテナンス モード

ONTAP 9.7以降では、FIPSドライブのキー変更をメンテナンス モードから行うことができます。メンテナンス モードは、前のセクションに記載したONTAP CLIの手順を実行できない場合にのみ使用してください。

手順
  1. ノードのFIPS認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。

    disk encrypt rekey_fips 0x0 disklist

  2. ノードのデータ認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。

    disk encrypt rekey 0x0 disklist

  3. FIPS認証キーが正常に変更されたことを確認します。

    disk encrypt show_fips

  4. 次のコマンドを使用して、データ認証キーが正常に変更されたことを確認します。

    disk encrypt show

    出力には、デフォルトのMSIDの0x0キーID、またはキー サーバーに保存されている64文字の値が表示されます。Locked?フィールドは、データがロックされているかどうかを示しています。

Disk       FIPS Key ID                 Locked?
---------- --------------------------- -------
0a.01.0    0x0                          Yes
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