エフサステクノロジーズ株式会社

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ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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FPolicy永続的ストアの作成

ONTAP 9.14.1以降では、FPolicyを使用して永続的ストアを作成し、SVM内の非同期でnon-mandatoryポリシーのファイル アクセス イベントをキャプチャーできます。永続的ストアは、クライアントI/O処理をFPolicy通知処理から分離して、クライアントのレイテンシを低減するのに役立ちます。同期(必須かは問わない)および非同期で必須の設定はサポートされていません。

ONTAP 9.15.1以降では、FPolicyの永続的ストア設定が簡易化されています。persistent-store createコマンドでSVMのボリューム作成を自動で行い、永続的ストア用ボリュームを設定できます。

永続的ストアの作成方法は、ONTAPリリースによって2種類に分かれます。

  • ONTAP 9.15.1以降:永続的ストアを作成すると、同時にそのストアのボリュームが自動で作成および設定されます。これによりFPolicy永続的ストアの設定が簡単になり、ベストプラクティスをすべて適用できます。

  • ONTAP 9.14.1:ボリュームを手動で作成および設定してから、新しく作成したボリュームの永続的ストアを作成します。

SVMごとに設定できる永続的ストアは1つだけです。ポリシーの提供パートナーが異なる場合でも、各SVM上のすべてのFPolicy設定に単一の永続的ストアを使用する必要があります。

永続的ストアの作成(ONTAP 9.15.1以降)

ONTAP 9.15.1以降では、fpolicy persistent-store createコマンドを使用してFPolicy永続的ストアを作成し、その際にインラインでボリュームの作成と設定も行います。ボリュームに対する外部ユーザーのプロトコル アクセス(CIFSおよびNFS)は自動的にブロックされます。

開始する前に
  • 永続的ストアの作成先となるSVMには、アグリゲートを1つ以上用意しておく必要があります。

  • SVM用アグリゲートへのアクセス権と、ボリューム作成のための十分な権限が必要です。

手順
  1. 永続的ストアを作成します。この際、ボリュームが自動的に作成および設定されます。

    vserver fpolicy persistent-store create -vserver <vserver> -persistent-store <name> -volume <volume_name> -size <size> -autosize-mode <off|grow|grow_shrink>

    • vserverパラメーターにはSVMの名前を指定します。

    • persistent-storeパラメーターには永続的ストアの名前を指定します。

    • volumeパラメーターには永続的ストア ボリュームの名前を指定します。

      既存の空ボリュームを使用する場合は、volume showコマンドでそのボリュームを検索し、volumeパラメーターに指定します。
    • sizeパラメーターは、外部サーバー(パートナー アプリケーション)に配信されないイベントを維持する期間に応じて決定します。

      たとえば、1秒あたり30,000件の通知があるクラスタで、イベントを30分間維持する場合のサイズは、次のように計算します。

      必要なボリュームのサイズ = 30,000 x 30 x 60 x 0.6KB(平均的な通知レコードのサイズ)= 32,400,000KB = 約32GB

      おおよその通知頻度を確認するには、FPolicyパートナー アプリケーションを確認するか、FPolicyカウンタrequests_dispatched_rateを利用します。

      既存のボリュームを使用する場合、sizeパラメーターは省略可能です。sizeパラメーターの値を指定すると、ボリュームのサイズが指定したものに変更されます。
    • autosize-modeパラメーターにはボリュームのオートサイズ モードを指定します。サポートされるオートサイズ モードは次のとおりです。

      • off - スペースの使用状況が変化しても、サイズの拡張も縮小も行いません。

      • grow - ボリュームのスペースの使用量が拡張しきい値を超えた場合に、ボリュームを自動的に拡張します。

      • grow_shrink - スペース使用量の増減に合わせてボリュームを拡張または縮小します。

  2. FPolicyポリシーを作成し、そのポリシーに永続的ストア名を追加します。詳細については、「FPolicyポリシーの作成」を参照してください。

永続的ストアの作成(ONTAP 9.14.1)

ボリュームを作成してから、そのボリュームを使用する永続的ストアを作成します。その後、新しく作成したボリュームに対する外部ユーザーのプロトコル アクセス(CIFSおよびNFS)をブロックできます。

手順
  1. 永続的ストア用にプロビジョニング可能な空のボリュームをSVMに作成します。

    volume create -vserver <SVM Name> -volume <volume> -state <online> -policy <default> -unix-permissions <777> -size <value> -aggregate <aggregate name> -snapshot-policy <none>

    (ボリュームを作成するための)十分なRBAC権限を持つ管理者ユーザーが、(CLIコマンドvolumeまたはREST APIを使用して)必要なサイズのボリュームを作成し、そのボリュームの名前をCLIコマンドpersistent store create内の-volumeかREST APIで指定します。
    • vserverパラメーターにはSVMの名前を指定します。

    • volumeパラメーターには永続的ストア ボリュームの名前を指定します。

    • stateパラメーターはonlineに設定し、ボリュームを使用できるようにします。

    • policyパラメーターには、設定済みのFPolicyサービス ポリシーを指定します。設定済みのポリシーがない場合は、あとでvolume modifyコマンドを使用してポリシーを追加します。

    • unix-permissionsパラメーターは省略可能です。

    • sizeパラメーターは、外部サーバー(パートナー アプリケーション)に配信されないイベントを維持する期間に応じて決定します。

      たとえば、1秒あたり30,000件の通知があるクラスタで、イベントを30分間維持する場合のサイズは、次のように計算します。

      必要なボリュームのサイズ = 30,000×30×60×0.6KB(平均的な通知レコードのサイズ)= 32,400,000KB = 約32GB

      おおよその通知頻度を確認するには、FPolicyパートナー アプリケーションを確認するか、FPolicyカウンタrequests_dispatched_rateを利用します。

    • aggregateパラメーターは、FlexVolボリュームを使用する場合は必須です。それ以外の場合は省略可能です。

    • snapshot-policyパラメーターはnoneに設定する必要があります。これにより、Snapshotが偶発的にリストアされた場合でも現在のイベントが失われないようにして、イベント処理の重複を防止します。

      既存の空ボリュームを使用する場合は、volume showコマンドでそのボリュームを検索し、volume modifyコマンドで必要な変更を適用します。policy、size、snapshot-policyの各パラメーターを、永続的ストアに合わせて適切に設定してください。
  2. 永続的ストアを作成します。

    vserver fpolicy persistent store create -vserver <SVM> -persistent-store <PS_name> -volume <volume>

    • vserver:SVMの名前です

    • persistent-store:永続ストアの名前です

    • volume:永続的ストアのボリュームです

  3. 永続的ストアが作成されたら、FPolicyポリシーを作成し、そのポリシーに永続的ストア名を追加します。 詳細については、「FPolicyポリシーの作成」を参照してください。

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