ONTAP 9.13

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既存のDPタイプの関係からXDPへの変換

ONTAP 9.12.1以降にアップグレードする場合は、アップグレード前にDPタイプの関係をXDPに変換する必要があります。ONTAP 9.12.1以降では、DPタイプの関係はサポートされません。既存の DP タイプの関係を簡単に XDP に変換して、バージョンに依存しない SnapMirror を活用できます。

このタスクについて
  • SnapMirrorでは、既存のDPタイプの関係をXDPに自動的に変換しません。関係を変換するには、既存の関係を解除して削除し、新しいXDP関係を作成して関係を再同期する必要があります。背景情報については、「SnapMirrorのデフォルトの変更(DP→XDP)」を参照してください。

  • 変換を計画する場合は、XDP SnapMirror関係のバックグラウンドでの準備とデータの保存処理に時間がかかることに注意してください。長時間にわたってSnapMirror関係のステータスが「preparing」と表示されることも珍しくありません。

SnapMirror関係のタイプをDPからXDPに変換すると、オートサイズやスペース ギャランティなどのスペース関連の設定はデスティネーションにレプリケートされなくなります。

手順
  1. デスティネーション クラスタから、SnapMirror関係がDPタイプ、ミラー状態がSnapMirrored、関係のステータスがIdle、関係が健全であることを確認します。

    このコマンドを実行する前に、< >内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    snapmirror show -destination-path <SVM:volume>

    次の例は、snapmirror showコマンドからの出力を示しています。

    cluster_dst::>snapmirror show -destination-path svm_backup:volA_dst
    
    Source Path: svm1:volA
    Destination Path: svm_backup:volA_dst
    Relationship Type: DP
    SnapMirror Schedule: -
    Tries Limit: -
    Throttle (KB/sec): unlimited
    Mirror State: Snapmirrored
    Relationship Status: Idle
    Transfer Snapshot: -
    Snapshot Progress: -
    Total Progress: -
    Snapshot Checkpoint: -
    Newest Snapshot: snapmirror.10af643c-32d1-11e3-954b-123478563412_2147484682.2014-06-27_100026
    Newest Snapshot Timestamp: 06/27 10:00:55
    Exported Snapshot: snapmirror.10af643c-32d1-11e3-954b-123478563412_2147484682.2014-06-27_100026
    Exported Snapshot Timestamp: 06/27 10:00:55
    Healthy: true

    snapmirror showコマンド出力のコピーを取っておくと、既存の関係設定の追跡に役立つことがあります。

  2. ソース ボリュームとデスティネーション ボリュームから、両方のボリュームに共通のSnapshotコピーがあることを確認します。

    このコマンドを実行する前に、< >内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    volume snapshot show -vserver <SVM> -volume <volume>

    次の例は、ソース ボリュームとデスティネーション ボリュームに対するvolume snapshot showの出力を示しています。

    cluster_src:> volume snapshot show -vserver vsm1 -volume volA
    ---Blocks---
    Vserver Volume Snapshot State Size Total% Used%
    -------- ------- ------------------------------- -------- -------- ------ -----
    svm1 volA
    weekly.2014-06-09_0736 valid 76KB 0% 28%
    weekly.2014-06-16_1305 valid 80KB 0% 29%
    daily.2014-06-26_0842 valid 76KB 0% 28%
    hourly.2014-06-26_1205 valid 72KB 0% 27%
    hourly.2014-06-26_1305 valid 72KB 0% 27%
    hourly.2014-06-26_1405 valid 76KB 0% 28%
    hourly.2014-06-26_1505 valid 72KB 0% 27%
    hourly.2014-06-26_1605 valid 72KB 0% 27%
    daily.2014-06-27_0921 valid 60KB 0% 24%
    hourly.2014-06-27_0921 valid 76KB 0% 28%
    snapmirror.10af643c-32d1-11e3-954b-123478563412_2147484682.2014-06-27_100026
    valid 44KB 0% 19%
    11 entries were displayed.
    
    
    cluster_dest:> volume snapshot show -vserver svm_backup -volume volA_dst
    ---Blocks---
    Vserver Volume Snapshot State Size Total% Used%
    -------- ------- ------------------------------- -------- -------- ------ -----
    svm_backup volA_dst
    weekly.2014-06-09_0736 valid 76KB 0% 30%
    weekly.2014-06-16_1305 valid 80KB 0% 31%
    daily.2014-06-26_0842 valid 76KB 0% 30%
    hourly.2014-06-26_1205 valid 72KB 0% 29%
    hourly.2014-06-26_1305 valid 72KB 0% 29%
    hourly.2014-06-26_1405 valid 76KB 0% 30%
    hourly.2014-06-26_1505 valid 72KB 0% 29%
    hourly.2014-06-26_1605 valid 72KB 0% 29%
    daily.2014-06-27_0921 valid 60KB 0% 25%
    hourly.2014-06-27_0921 valid 76KB 0% 30%
    snapmirror.10af643c-32d1-11e3-954b-123478563412_2147484682.2014-06-27_100026
  3. 変換中にスケジュールされた更新が実行されないようにするために、既存のDPタイプの関係を休止します。

    このコマンドを実行する前に、< >内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    snapmirror quiesce -source-path <SVM:volume> -destination-path <SVM:volume>

    コマンド構文全体については、マニュアルページ"を参照してください。

    このコマンドはデスティネーションSVMまたはデスティネーション クラスタから実行する必要があります。

    次の例は、svm1上のソース ボリュームvolAsvm_backup上のデスティネーション ボリュームvolA_dstの間の関係を休止します。

    cluster_dst::> snapmirror quiesce -destination-path svm_backup:volA_dst
  4. 既存のDPタイプの関係を解除します。

    このコマンドを実行する前に、< >内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    snapmirror break -destination-path <SVM:volume>

    コマンド構文全体については、マニュアルページ"を参照してください。

    このコマンドはデスティネーションSVMまたはデスティネーション クラスタから実行する必要があります。

    次の例は、svm1上のソース ボリュームvolAsvm_backup上のデスティネーション ボリュームvolA_dstの間の関係を解除します。

    cluster_dst::> snapmirror break -destination-path svm_backup:volA_dst
  5. デスティネーション ボリュームでSnapshotコピーの自動削除が有効になっている場合は無効にします。

    volume snapshot autodelete modify -vserver SVM -volume volume -enabled false

    次の例は、デスティネーション ボリュームvolA_dstでSnapshotコピーの自動削除を無効にします。

    cluster_dst::> volume snapshot autodelete modify -vserver svm_backup -volume volA_dst -enabled false
  6. 既存のDPタイプの関係を削除します。

    このコマンドを実行する前に、< >内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    snapmirror delete -destination-path <SVM:volume>

    コマンド構文全体については、マニュアルページ"を参照してください。

    このコマンドはデスティネーションSVMまたはデスティネーション クラスタから実行する必要があります。

    次の例は、svm1上のソース ボリュームvolAsvm_backup上のデスティネーション ボリュームvolA_dstの間の関係を削除します。

    cluster_dst::> snapmirror delete -destination-path svm_backup:volA_dst
  7. 保存していたsnapmirror showコマンドからの出力を使用して、新しいXDPタイプの関係を作成できます。

    このコマンドを実行する前に、山カッコ内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    snapmirror create -source-path <SVM:volume> -destination-path <SVM:volume>  -type XDP -schedule <schedule> -policy <policy>

    新しい関係では、同じソース ボリュームとデスティネーション ボリュームを使用する必要があります。コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。

    このコマンドはデスティネーションSVMまたはデスティネーション クラスタから実行する必要があります。

    次の例は、デフォルトのMirrorAllSnapshotsポリシーを使用して、svm1上のソース ボリュームvolAsvm_backup上のデスティネーション ボリュームvolA_dstの間のSnapMirror DR関係を作成します。

    cluster_dst::> snapmirror create -source-path svm1:volA -destination-path svm_backup:volA_dst
    -type XDP -schedule my_daily -policy MirrorAllSnapshots
  8. ソース ボリュームとデスティネーション ボリュームを再同期します。

    このコマンドを実行する前に、山カッコ内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    snapmirror resync -source-path <SVM:volume> -destination-path <SVM:volume>

    -quick-resync オプションを使用すると再同期の時間を短縮できますが、Storage Efficiencyによる削減効果が失われる可能性があります。コマンド構文全体については、マニュアルページ"を参照してください。

    このコマンドはデスティネーションSVMまたはデスティネーション クラスタから実行する必要があります。再同期の際にベースライン転送は不要ですが、再同期には時間がかかる場合があります。再同期はオフピークの時間帯に実行することを推奨します。

    次の例は、svm1 上のソース ボリューム volAsvm_backup 上のデスティネーション ボリューム volA_dst の間の関係を再同期します。

    cluster_dst::> snapmirror resync -source-path svm1:volA -destination-path svm_backup:volA_dst
  9. Snapshotコピーの自動削除を無効にした場合は、再度有効にします。

    このコマンドを実行する前に、山かっこ内の変数を必要な値に置き換える必要があります。

    volume snapshot autodelete modify -vserver <SVM> -volume <volume> -enabled true
終了後の操作
  1. snapmirror show コマンドを使用して、SnapMirror関係が作成されたことを確認します。コマンド構文全体については、マニュアル ページを参照してください。

  2. SnapMirror XDPデスティネーション ボリュームがSnapMirrorポリシーの定義に従ってSnapshotコピーの更新を開始したら、ソース クラスタから snapmirror list-destinations コマンドを使用して新しいSnapMirror XDP関係を表示できます。

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