エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

マルチプロトコル環境でのファイル名とディレクトリー名の大文字と小文字の区別

ファイル名とディレクトリー名について、NFSクライアントでは大文字と小文字が区別されますが、SMBクライアントでは大文字と小文字が区別されず、同じ文字として扱われます。この違いがマルチプロトコル環境に及ぼす影響、およびSMB共有の作成時にパスを指定するときや、共有内のデータにアクセスするときにどのように対処すべきかを理解しておく必要があります。

SMBクライアントで testdir という名前のディレクトリーを作成すると、SMBクライアントとNFSクライアントのどちらでもディレクトリー名は testdir と表示されます。ただし、SMBユーザーがあとで TESTDIR という名前のディレクトリーを作成しようとしても、SMBクライアントではその名前がすでに存在しているとみなされるため作成できません。NFSユーザーがあとで TESTDIR という名前のディレクトリーを作成すると、このディレクトリー名はNFSクライアントとSMBクライアントで次のように異なって表示されます。

  • NFSクライアントでは、ディレクトリー名の大文字と小文字が区別されるため、両方のディレクトリー名が作成したとおりに、testdir および TESTDIR と表示されます。

  • SMBクライアントでは、2つのディレクトリーを区別するために8.3形式の名前が使用されます。1つのディレクトリーには基本ファイル名が付けられます。以降のディレクトリーには8.3形式の名前が割り当てられます。

    • SMBクライアントでは、testdir および TESTDI~1 と表示されます。

    • ONTAPは、2つのディレクトリーを区別するために TESTDI~1 というディレクトリー名を作成します。

      この場合、Storage Virtual Machine(SVM)での共有の作成時または変更時に共有パスを指定するときは、8.3形式の名前を使用する必要があります。

ファイルの場合も同様に、SMBクライアントで test.txt というファイルを作成すると、SMBクライアントとNFSクライアントのどちらでもファイル名は text.txt と表示されます。ただし、その後SMBユーザーが Test.txt というファイルを作成しようとしても、SMBクライアントではその名前がすでに存在しているとみなされるため作成できません。NFSユーザーが Test.txt という名前のファイルを作成すると、このファイル名はNFSクライアントとSMBクライアントで次のように異なって表示されます。

  • NFSクライアントでは、ファイル名の大文字と小文字が区別されるため、両方のファイル名が作成したとおりに、test.txt および Test.txt と表示されます。

  • SMBクライアントでは、2つのファイルを区別するために8.3形式の名前が使用されます。一方のファイルには基本ファイル名が付けられます。追加のファイルには、8.3形式のファイル名が割り当てられます。

    • SMBクライアントでは、test.txt および TEST~1.TXT と表示されます。

    • ONTAPは、2つのファイルを区別するために TEST~1.TXT というファイル名を作成します。

vserver cifs character-mappingコマンドを使用して文字マッピングを有効化または変更した場合、通常は大文字と小文字が区別されないWindowsでの検索で大文字と小文字が区別されるようになります。

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