エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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ONTAP 9.10.1の新機能

ONTAP 9.10.1で利用できる新機能について説明します。

ONTAPをアップグレードするには、「ONTAPのアップグレードの準備」を参照してください。

データ保護

更新 説明

SnapLockで設定できる保持期間が最長100年に

ONTAP 9.10.1より前のリリースでは、サポートされる最長保持期限は2071年1月19日です。ONTAP 9.10.1以降のSnapLock EnterpriseとSnapLock Complianceでは、最長で保持期限を3058年10月26日、保持期間を100年に設定できます。古いポリシーは、保持期限を延長したときに自動的に変換されます。

同じアグリゲートにSnapLockボリュームと非SnapLockボリュームを作成することが可能に

ONTAP 9.10.1以降では、SnapLockボリュームと非SnapLockボリュームを同じアグリゲートに配置できるため、SnapLockボリューム用のSnapLockアグリゲートを個別に作成する必要はありません。

整合グループ

ボリュームとLUNを整合グループに編成してデータ保護ポリシーを管理し、複数のストレージ ボリュームにまたがるワークロードの書き込み順序の正確性を確保します。

パブリック クラウドでのバックアップのアーカイブ

SnapMirror Cloudでは、ONTAPバックアップをAWSやMS Azureの低コストのパブリック クラウド オブジェクト ストレージ クラスに階層化できるため、長期保持が可能です。

セキュアーなNetlogonチャネル通信のためのAESのサポート

Netlogon認証サービスを使用してWindowsドメイン コントローラーに接続する場合は、Advanced Encryption Standard(AES)を使用してセキュアーなチャネル通信を行うことができます。

KerberosによるSMBドメイン トンネル認証

Kerberos認証は、NTLMに加えて、ONTAP管理用のドメイン トンネル認証にも使用できます。これにより、Active Directoryのクレデンシャルを使用してONTAP CLIやONTAP System Manager GUIにログインする際の安全性が向上します。

チャネル バインディングによるLDAP通信のセキュリティ強化

Active Directoryとネーム サービスの両方のLDAP接続でLDAPチャネル バインディングがデフォルトでサポートされます。これにより、中間者攻撃に対する保護が強化されます。

ファイル アクセス プロトコル

更新 説明

NFS over RDMA(NVIDIAのみ)

NFS over RDMAはRDMAアダプターを使用します。ストレージ システムとホスト システムのメモリー間でデータが直接コピーされるため、CPUの中断やオーバーヘッドを回避できます。NFS over RDMAにより、サポート対象のNVIDIA GPUを搭載したホストでNVIDIA GPUDirect Storageを使用してワークロードをGPUで高速化することができます。

MetroCluster

更新 説明

MetroCluster IP構成でのレイヤー3 MetroCluster IPアドレスの設定

レイヤー3構成のノードのMetroCluster IPアドレス、ネットマスク、ゲートウェイを編集できます。

MetroCluster構成のプラットフォームおよびスイッチ構成の拡張機能については、_ONTAP 9のリリース ノート_を参照してください。

ネットワーク

更新 説明

RDMAクラスタ インターコネクト

A400またはASA A400ストレージ システムとX1151AクラスタNICを使用すると、クラスタ内トラフィックにRDMAを活用して、マルチノード クラスタでハイパフォーマンス ワークロードを高速化できます。

システムSVMのLIFでstatus-adminをdownに設定する前に確認が要求される

これにより、クラスタの適切な運用に欠かせないLIFが誤って停止されるのを防ぐことができます。CLIでこの動作を呼び出すスクリプトがある場合は、この確認手順に合わせてスクリプトを更新する必要があります。

ネットワーク配線の問題の自動検出と修復の推奨

ポートの到達可能性に問題が見つかると、ONTAP System Managerから問題を解決するための修復処理が推奨されます。

Internet Protocol Security(IPsec)証明書

IPsecポリシーで、証明書に加えて事前共有キー(PSK)を認証に使用できます。

LIFのサービス ポリシー

ファイアウォール ポリシーが廃止されて、LIFサービス ポリシーに置き換えられました。アウトバウンドNTP要求にどのLIFを使用するかをより細かく制御できるように、新しいNTP LIFサービス ポリシーも追加されています。

S3オブジェクト ストレージ

更新 説明

S3オブジェクト データの保護、バックアップ、ディザスタ リカバリー

S3 SnapMirrorは、ONTAP S3オブジェクト ストレージ用のデータ保護サービスを提供します。これには、ONTAP S3構成へのバケットのミラーリング、FujitsuおよびFujitsu以外のデスティネーションへのバケットのバックアップなどが含まれます。

S3の監査

ONTAP S3環境のデータ イベントや管理イベントを監査できます。S3の監査機能は既存のNASの監査機能とほぼ同じであり、クラスタ内でS3とNASの監査を同時に使用できます。

SAN

更新 説明

NVMeネームスペース

ONTAP CLIを使用して、ネームスペースのサイズを拡張または縮小できます。ONTAP System Managerでは、ネームスペースのサイズを拡張できます。

TCPでのNVMeプロトコルのサポート

NVMe(Non-Volatile Memory express)プロトコルを、TCPネットワークを介したSAN環境で使用できます。

セキュリティ

更新 説明

自律型ランサムウェア対策

自律型ランサムウェア対策は、NAS環境でワークロード分析を使用して、ランサムウェア攻撃を示す可能性のある異常なアクティビティについてアラートを生成します。自律型ランサムウェア対策では、スケジュールされたSnapshotコピーによる既存の保護に加えて、攻撃が検出されたときにSnapshotバックアップの自動作成も行います。

暗号化キー管理

Azure Key VaultとGoogle Cloud Platform Key Management Serviceを使用して、ONTAPキーを格納、保護、利用し、キーの管理とアクセスを合理化します。

Storage Efficiency

更新 説明

Temperature Sensitive Storage Efficiency

「default」モードまたは「efficient」モードのいずれかを使用して、新規または既存のETERNUS AXボリュームでTemperature Sensitive Storage Efficiencyを有効にできます。

クラスタ間でSVMを無停止で移動することが可能に

物理的なETERNUS AXシリーズ間で、ソースからデスティネーションにSVMを再配置できます。これにより、負荷分散、パフォーマンスの向上、機器のアップグレード、データセンターの移行が可能になります。

ストレージ リソース管理の機能拡張

更新 説明

ファイル システム分析(FSA)によるホット オブジェクトのアクティビティ追跡

システム パフォーマンスの評価を改善するために、FSAによってホット オブジェクト(トラフィックとスループットが最大のファイル、ディレクトリー、ユーザー、クライアント)を特定できます。

グローバル ファイル読み取りロック

すべてのキャッシュとキャッシュ元、影響を受ける移行中の項目に対して、単一点からの読み取りロックを有効にします。

FlexCacheでのNFSv4のサポート

FlexCacheボリュームでNFSv4プロトコルがサポートされます。

既存のFlexGroupボリュームからのクローンの作成

既存のFlexGroupボリュームを使用してFlexCloneボリュームを作成できます。

SVMディザスタ リカバリー ソースでのFlexVolからFlexGroupへの変換

SVMディザスタ リカバリーのソースでFlexVolをFlexGroupボリュームに変換できます。

SVM管理の機能拡張

更新 説明

クラスタ間でSVMを無停止で移動することが可能

物理的なETERNUS AXシリーズ間で、ソースからデスティネーションにSVMを再配置できます。これにより、負荷分散、パフォーマンスの向上、機器のアップグレード、データセンターの移行が可能になります。

ONTAP System Manager

更新 説明

ONTAP System Managerログでのパフォーマンス テレメトリ ログの有効化

パフォーマンスの問題が発生した場合に、管理者がONTAP System Managerでテレメトリ ログを有効にし、サポートに連絡して問題の分析を依頼することができます。

ライセンス ファイル

すべてのライセンス キーが、個別の28文字のライセンス キーではなくライセンス ファイルとして提供されるため、1つのファイルを使用して複数の機能のライセンスを取得できます。

ファームウェアの自動更新

ONTAP System Manager管理者は、ファームウェアを自動的に更新するようにONTAPを設定できます。

リスク軽減のための推奨事項の確認とActive IQによって報告されるリスクの承認

ONTAP System Managerユーザーは、Active IQによって報告されるリスクを表示し、リスクの軽減に関する推奨事項を確認できます。9.10.1以降では、リスクを承認することもできます。

管理者によるEMSイベント通知の受信の設定

ONTAP System Manager管理者は、対応が必要なシステムの問題が通知されるように、イベント管理システム(EMS)のイベント通知の配信方法を設定しておくことができます。

証明書の管理

ONTAP System Manager管理者は、信頼された認証局、クライアント / サーバー証明書、ローカル(オンボード)認証局を管理できます。

ONTAP System Managerを使用した過去の容量利用の確認と将来の容量ニーズの予測

Active IQとONTAP System Managerが統合されているため、管理者はクラスタの過去の容量利用傾向に関するデータを確認できます。

Cloud Backupを使用したデータのバックアップ

Cloud Managerをオンプレミスに導入している場合は、Cloud Backup Service管理者がStorageGRIDにバックアップできます。AWSまたはAzureでCloud Backup Serviceを使用してオブジェクトをアーカイブすることもできます。

ユーザービリティの向上

ONTAP 9.10.1以降では、次のことが可能になります。

  • 親ボリュームではなくLUNへのQoSポリシーの割り当て(VMware、Linux、Windows)

  • LUNのQoSポリシー グループの編集

  • LUNの移動

  • LUNのオフライン化

  • ONTAPイメージのローリング アップグレードの実行

  • ポートセットの作成とigroupへのバインド

  • ネットワーク配線の問題の自動検出と修復の推奨

  • Snapshotコピー ディレクトリーへのクライアント アクセスの有効化と無効化

  • Snapshotコピー削除前の再生可能スペースの計算

  • SMB共有内の継続的可用性フィールドの変更箇所へのアクセス

  • より正確な表示単位を使用した容量測定値の表示

  • WindowsとLinuxでのホスト固有のユーザーとグループの管理

  • AutoSupport設定の管理

  • 個別操作でのボリューム サイズの変更

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