WORM状態にコミットするファイルまたはSnapshotコピーに対しては、SnapLockボリュームを作成する必要があります。ONTAP 9.10.1以降では、アグリゲートタイプに関係なく、作成するすべてのボリュームがデフォルトで非SnapLockボリュームとして作成されます。SnapLockボリュームを明示的に作成するには、-snaplock-typeオプションを使用して、SnapLockタイプとしてComplianceまたはEnterpriseを指定する必要があります。デフォルトでは、SnapLockタイプはnon-snaplockに設定されます。

開始する前に

SnapLockアグリゲートがオンラインになっている必要があります。
SnapLockライセンスがインストールされていることを確認する必要があります。ノードにSnapLockライセンスがインストールされていない場合は、インストールする必要があります。このライセンスはONTAP Oneに含まれています。ONTAP One以前のバージョンでは、SnapLockライセンスはSecurity and Compliance Bundleに含まれていました。Security and Compliance Bundleの提供は終了しましたが、現在も有効です。
ノードのコンプライアンスクロックを初期化しておく必要があります。

タスク概要

SnapLockの適切な権限があれば、Enterpriseボリュームはいつでも破棄または名前変更できます。Complianceボリュームの削除は保持期間が終了するまでは実行できません。Complianceボリュームの名前は一切変更できません。

SnapLockボリュームはクローニングできますが、SnapLockボリュームのファイルはクローニングできません。クローンボリュームのSnapLockタイプは親ボリュームと同じになります。

LUNはSnapLockボリュームではサポートされていません。LUNがSnapLockボリュームでサポートされるのは、SnapLockボリューム以外の場所で作成されたSnapshotコピーが、SnapLockバックアップ関係の一部として保護のためにSnapLockボリュームに転送される場合のみです。読み取り / 書き込みSnapLockボリュームでは、LUNはサポートされません。ただし、改ざん不能のSnapshotコピーは、LUNが含まれるSnapMirrorのソースボリュームとデスティネーションボリュームの両方でサポートされます。

このタスクは、ONTAP System ManagerまたはONTAP CLIを使用して実行します。

ONTAP System Manager

ONTAP 9.12.1以降では、ONTAP System Managerを使用してSnapLockボリュームを作成できます。

手順

[ストレージ] > [ボリューム]に移動して、[追加]をクリックします。
[ボリュームの追加]ウィンドウで、[その他のオプション]をクリックします。
新しいボリュームの情報（ボリュームの名前とサイズなど）を入力します。
[SnapLockを有効にする]を選択し、SnapLockタイプとして[コンプライアンス]または[エンタープライズ]を選択します。
[ファイルの自動コミット]セクションで、[変更]を選択し、ファイルが変更されない場合に自動的にコミットされるまでの時間を入力します。最小値は5分、最大値は10年です。
[データ保持]セクションで、最小保持期間と最大保持期間を選択します。
デフォルトの保持期間を選択します。
[保存]をクリックします。
[ボリューム]ページで新しいボリュームを選択して、SnapLockの設定を確認します。

CLI

SnapLockボリュームを作成します。
```
volume create -vserver <SVM_name> -volume <volume_name> -aggregate <aggregate_name> -snaplock-type <compliance|enterprise>
```
すべてのオプションの一覧については、コマンドのマニュアルページを参照してください。次のオプションは、SnapLockボリュームに対しては使用できません。-nvfail、-atime-update、-is-autobalance-eligible、-space-mgmt-try-first、vmalign。

次のコマンドは、vs1のaggr1にvol1という名前のSnapLock Complianceボリュームを作成します。
```
cluster1::> volume create -vserver vs1 -volume vol1 -aggregate aggr1 -snaplock-type compliance
```

SnapLockボリュームのマウント

NASクライアントからアクセスできるように、SnapLockボリュームをSVMネームスペースのジャンクションパスにマウントすることができます。

要件

SnapLockがオンラインである必要があります。

タスク概要

SnapLockボリュームはSVMのルートにしかマウントできません。
通常のボリュームをSnapLockボリュームにマウントすることはできません。

手順

SnapLockボリュームをマウントします。

volume mount -vserver SVM_name -volume volume_name -junction-path path

すべてのオプションの一覧については、コマンドのマニュアルページを参照してください。

次のコマンドは、vol1という名前のSnapLockボリュームをvs1ネームスペースのジャンクションパス/salesにマウントします。
```
cluster1::> volume mount -vserver vs1 -volume vol1 -junction-path /sales
```