ONTAP 9.13

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SVM上のNISまたはLDAPネーム サービスの設定

SMBアクセスでは、NTFSセキュリティ形式のボリューム内のデータにアクセスする場合でも、UNIXユーザーへのユーザー マッピングが常に実行されます。NISまたはLDAPディレクトリー ストアにその情報が格納されているUNIXユーザーにWindowsユーザーをマッピングする場合や、ネーム マッピングにLDAPを使用する場合は、SMBのセットアップ時にこのネーム サービスを設定する必要があります。

開始する前に

ネーム サービスのデータベース設定をネーム サービス インフラに合わせてカスタマイズしておく必要があります。

タスク概要

SVMは、ネーム サービスns-switchデータベースを使用して、指定されたネーム サービス データベースを検索するソースの順番を決定します。ns-switchソースには、「files」、「nis」、「ldap」を任意に組み合わせて指定できます。グループ データベースの場合、ONTAPは設定されたすべてのソースからグループ メンバーシップを取得し、統合されたグループ メンバーシップ情報をアクセス チェックに使用します。UNIXグループ情報を取得する際にいずれかのソースを利用できないと、ONTAPは完全なUNIXクレデンシャルを取得できず、アクセス チェックが失敗することがあります。そのため、ns-switch設定にグループ データベースのすべてのns-switchソースが設定されていることを必ず確認する必要があります。

デフォルトでは、SMBサーバーはすべてのWindowsユーザーをローカルの passwd データベースに格納されているデフォルトUNIXユーザーにマッピングします。デフォルトの設定を使用する場合、SMBアクセスに対する以下の設定は省略可能です。

  • NIS

  • LDAP UNIX ユーザーおよびグループのネームサービス

  • LDAP ユーザーマッピング

手順
  1. UNIXユーザー、グループ、ネットグループ情報がNISネーム サービスによって管理されている場合、NISネーム サービスを次のように設定します。

    1. vserver services name-service ns-switch show コマンドを使用して、ネーム サービスの現在の順番を確認します。

      この例では、nis をネーム サービス ソースとして使用可能な3つのデータベース(grouppasswdnetgroup)が files のみをソースとして使用しています。

      vserver services name-service ns-switch show -vserver vs1

                                                     Source
      Vserver         Database       Enabled         Order
      --------------- ------------   ---------       ---------
      vs1             hosts          true            dns,
                                                     files
      vs1             group          true            files
      vs1             passwd         true            files
      vs1             netgroup       true            files
      vs1             namemap        true            files

      group データベースと passwd データベース、およびオプションで netgroup データベースにも、nis ソースを追加する必要があります。

    2. vserver services name-service ns-switch modify コマンドを使用して、ネーム サービスns-switchデータベースを必要な順番に変更します。

      パフォーマンスを最大にするためには、SVMに設定する予定のないネーム サービス データベースにはネーム サービスを追加しないでください。

      複数のネーム サービス データベースの設定を変更する場合、変更するそれぞれのネーム サービス データベースに対して別々にコマンドを実行する必要があります。

      この例では、group データベースと passwd データベースのソースとして、nisfiles をこの順番で設定します。その他のネーム サービス データベースは変更されていません。

      vserver services name-service ns-switch modify -vserver vs1 -database group -sources nis,files vserver services name-service ns-switch modify -vserver vs1 -database passwd -sources nis,files

    3. vserver services name-service ns-switch show コマンドを使用して、ネーム サービスの順番が正しいことを確認します。

      vserver services name-service ns-switch show -vserver vs1

                                                     Source
      Vserver         Database       Enabled         Order
      --------------- ------------   ---------       ---------
      vs1             hosts          true            dns,
                                                     files
      vs1             group          true            nis,
                                                     files
      vs1             passwd         true            nis,
                                                     files
      vs1             netgroup       true            files
      vs1             namemap        true            files
    4. NISネーム サービス設定を作成します。
      vserver services name-service nis-domain create -vserver vserver_name -domain NIS_domain_name -servers NIS_server_IPaddress,…​ -active true+ vserver services name-service nis-domain create -vserver vs1 -domain example.com -servers 10.0.0.60 -active true

      -servers フィールドが -nis-servers フィールドに置き換えられています。この新しいフィールドには、NISサーバーのホスト名またはIPアドレスを指定できます。

    5. NISネーム サービスが正しく設定され、有効になっていることを確認します。
      vserver services name-service nis-domain show vserver vserver_name

      vserver services name-service nis-domain show vserver vs1

      Vserver       Domain              Active Server
      ------------- ------------------- ------ ---------------
      vs1           example.com         true   10.0.0.60
  2. UNIXユーザー、グループ、ネットグループ情報またはネーム マッピングがLDAPネーム サービスで管理されている場合は、NFSの管理に関するセクションの情報を使用してLDAPネーム サービスを設定します。

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