エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9 マニュアル ( CA08871-402 )

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ファイルシステム分析に関する考慮事項

ファイルシステム分析の実装に伴う使用制限とパフォーマンスへの潜在的な影響を理解しておく必要があります。

SVMの保護関係

ファイルシステム分析を有効にしたボリュームが格納されているSVMで保護関係が確立されている場合、デスティネーションSVMには分析データはレプリケートされません。リカバリー処理でソースSVMを再同期した場合は、リカバリー後に必要なボリュームについて分析を手動で再度有効にする必要があります。

パフォーマンスに関する考慮事項

ファイルシステム分析を有効にすると、メタデータの初回収集時のパフォーマンスが低下することがあります。多くの場合、この状況は利用率が最大になっているシステムで発生します。このようなシステムでは、代わりにONTAP System Managerのパフォーマンス監視ツールを使用できます。

スキャンに関する考慮事項

容量分析を有効にすると、ONTAPでは容量分析のために初期化スキャンが実行されます。スキャンでは、容量分析が有効になっているボリューム内のすべてのファイルのメタデータがアクセスされます。スキャン中にファイル データが読み取られることはありません。ONTAP 9.14.1以降では、REST API、ONTAP System Managerの[エクスプローラ]タブ、またはCLIコマンドvolume analytics showを使用してスキャンの進捗状況を追跡できます。スロットル イベントが発生した場合は、ONTAPから通知されます。

ボリュームに対してファイルシステム分析を有効にする場合は、ボリュームの使用可能なスペースの少なくとも5~8%が空きスペースであることを確認してください。ボリュームでオートサイズが有効になっている場合は、自動拡張時の最大サイズに基づいて使用可能なサイズを計算します。ONTAP 9.15.1以降では、ボリュームに対してファイルシステム分析を有効にしている場合に、使用可能なスペースが不足すると、ONTAPにエラー メッセージが表示されます。

スキャンの完了後、ファイルシステムに変更があるたびにファイルシステム分析はリアルタイムで更新されます。

スキャンの所要時間は、ボリューム上のディレクトリーとファイルの数に比例して長くなります。このスキャンではメタデータが収集されるため、ファイル サイズがスキャン時間に影響することはありません。

ベストプラクティス

アグリゲートを共有しないボリュームでスキャンを開始する必要があります。現在どのアグリゲートがどのボリュームをホストしているかを確認するには、次のコマンドを使用します。

volume show -volume comma-separated-list_of_volumes -fields aggr-list

スキャン中もボリュームはクライアント トラフィックを処理します。クライアント トラフィックが少ない時間帯にスキャンを開始することを推奨します。

クライアント トラフィックが増加すると、システム リソースが消費され、スキャンにかかる時間が長くなります。

ONTAP 9.12.1以降では、ONTAP System ManagerおよびONTAP CLIでデータ収集を一時停止できます。

  • ONTAP CLIを使用する場合の処理:

    • 次のコマンドを使用してデータ収集を一時停止できます。volume analytics initialization pause -vserver svm_name -volume volume_name

    • クライアント トラフィックが少なくなったら、次のコマンドを使用してデータ収集を再開できます。volume analytics initialization resume -vserver svm_name -volume volume_name

  • ONTAP System Managerを使用する場合は、ボリューム メニューの[エクスプローラ]ビューで[データ収集の一時停止]ボタンと[データ収集の再開]ボタンをそれぞれクリックします。

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