ONTAP 9.13

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FlexVolのデフォルト ツリークォータによる派生ツリークォータの作成

FlexVol上にデフォルトのツリークォータを作成すると、そのボリューム内のすべてのqtreeに、対応する派生ツリークォータが自動的に作成されます。

これらの派生ツリークォータには、デフォルトのツリークォータと同じ制限が含まれます。他のクォータが存在しない場合、これらの制限は次のように作用します。

  • ユーザーはそのボリューム全体で自身に割り当てられているスペースまでqtree内のスペースを使用できます(ただし、ルートまたは別のqtreeのスペースを使用してボリュームの制限値を超えることはできません)。

  • 各qtreeがボリュームの全容量まで拡張できます。

ボリューム上のデフォルトのツリークォータは、そのボリュームに追加されるすべての新しいqtreeに引き続き適用されます。新しいqtreeが作成されるたびに、派生ツリークォータも作成されます。

あらゆる派生クォータと同様に、派生ツリークォータは次のように動作します。

  • ターゲットに明示的クォータがない場合にのみ作成されます。

  • クォータ レポートには表示されますが、 volume quota policy rule show コマンドを使用してクォータ ルールを表示する場合には表示されません。

派生ツリークォータの例

3つのqtree(proj1、proj2、およびproj3)を含むボリュームが存在し、唯一のツリークォータはproj1 qtreeに対する明示的クォータで、ドライブ サイズを10GBに制限します。このボリュームに対してデフォルトのツリークォータを作成し、ボリュームのクォータを再初期化すると、クォータ レポートには4つのツリークォータが表示されます。

                                    ----Disk----  ----Files-----   Quota
Volume   Tree      Type    ID        Used  Limit    Used   Limit   Specifier
-------  --------  ------  -------  -----  -----  ------  ------   ---------
vol1     proj1     tree    1           0B   10GB       1       -   proj1
vol1               tree    *           0B   20GB       0       -   *
vol1     proj2     tree    2           0B   20GB       1       -   proj2
vol1     proj3     tree    3           0B   20GB       1       -   proj3
.. .

最初の行は、proj1 qtreeに対して元から設定されている明示的クォータです。このクォータは変更されません。

2行目には、ボリュームに対する新しいデフォルトのツリークォータが示されます。[Quota Specifier]列のアスタリスク(*)は、デフォルト クォータであることを示しています。このクォータは、ユーザーが作成したクォータ ルールの結果です。

最後の2行には、proj2およびproj3 qtreeの新しい派生ツリークォータが示されます。これらのクォータはボリューム上のデフォルトのツリークォータの結果として自動的に作成されました。これらの派生ツリークォータには、ボリューム上のデフォルトのツリークォータと同じ20GBのドライブ制限が設定されています。proj1 qtreeにはすでに明示的クォータが存在するため、proj1 qtreeには派生ツリークォータが作成されませんでした。

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