ファンアウトとカスケードのどちらの構成でも、SnapMirror DR、SnapVault、ユニファイドレプリケーションを任意に組み合わせることができます。ただし、SnapMirror Synchronous関係では非同期SnapMirror関係を使用したファンアウト構成のみがサポートされ、カスケード構成はサポートされません。ファンアウト構成で確立できるSnapMirror Synchronous関係は1つだけで、ソースボリュームからの残りの関係はすべて非同期SnapMirror関係にする必要があります。SnapMirror Active Sync （ONTAP 9.13.1以降でサポート）では、ファンアウト構成もサポートされます。

ファンイン構成を使用すると、複数のプライマリーシステムと単一のセカンダリーシステムの間のデータ保護関係を作成できます。各関係では、セカンダリーシステム上の異なるボリュームを使用する必要があります。

ファンアウト構成またはカスケード構成の一部であるボリュームの再同期には時間がかかることに注意してください。長時間にわたってSnapMirror関係のステータスが「preparing」と表示されることも珍しくありません。

ファンアウト構成の仕組み

SnapMirrorは、複数ミラーファンアウト構成とミラー-ヴォールトファンアウト構成をサポートします。

複数ミラーファンアウト構成では、ソースボリュームから複数のセカンダリーボリュームへのミラー関係が確立されます。

Data protection deployment: multiple-mirrors mirrors fanout

ミラー-ヴォールトファンアウト構成では、ソースボリュームからセカンダリーボリュームへのミラー関係と、別のセカンダリーボリュームへのSnapVault関係が確立されます。

Data protection deployment: mirror-vault fanout

ファンアウト構成でSnapMirror Synchronous関係を確立できます。ただし、ファンアウト構成で確立できるSnapMirror Synchronous関係は1つだけで、ソースボリュームからの残りの関係はすべて非同期SnapMirror関係にする必要があります。

Dデータ保護構成：SnapMirror Synchronous関係を使用したファンアウト構成

カスケード構成の仕組み

SnapMirrorは、ミラー-ミラー、ミラー-ヴォールト、ヴォールト-ミラー、ヴォールト-ヴォールトの各カスケード構成をサポートします。

ミラー-ミラーカスケード構成の関係のチェーンでは、ソースボリュームがセカンダリーボリュームにミラーリングされ、そのセカンダリーボリュームが3番目のボリュームにミラーリングされます。セカンダリーボリュームが使用できなくなった場合は、プライマリーボリュームと3番目のボリュームの間の関係を同期できます。ベースライン転送を新たに実行する必要はありません。

ミラー-ミラーカスケード構成でSnapMirror Synchronous関係がサポートされています。SnapMirror Synchronous関係に含めることができるのは、プライマリーボリュームとセカンダリーボリュームだけです。セカンダリーボリュームとターシャリボリュームの関係は非同期である必要があります。

SnapMirror deployment: Source to mirror-mirror cascade chain

ミラー-ヴォールトカスケード構成の関係のチェーンでは、ソースボリュームがセカンダリーボリュームにミラーリングされ、そのセカンダリーボリュームが3番目のボリュームに保存されます。

SnapMirror deployment: Source to mirror-vault cascade chain

ヴォールト-ミラーカスケード構成とヴォールト-ヴォールトカスケード構成もサポートされます。

ヴォールト-ミラーカスケード構成の関係のチェーンでは、ソースボリュームがセカンダリーボリュームに保存され、そのセカンダリーボリュームが3番目のボリュームにミラーリングされます。
ヴォールト-ヴォールトカスケード構成の関係のチェーンでは、ソースボリュームがセカンダリーボリュームに保存され、そのセカンダリーボリュームが3番目のボリュームに保存されます。

参考資料

SnapMirror Active Syncを使用したファンアウト構成での保護の再開