エフサステクノロジーズ株式会社

本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

ONTAP 9.14

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温度に基づくストレージ効率化(Temperature Sensitive Storage Efficiency)(temperature sensitive storage efficiency) - 概要

ONTAPでは、ボリュームのデータへのアクセス頻度を評価し、これをデータの圧縮レベルに対応させることで、温度に基づくストレージ効率化を実現します。あまりアクセスされないコールド データは大きなデータ ブロックで圧縮され、頻繁にアクセスされて上書きされるホット データは小さなデータ ブロックで圧縮されるため、プロセスが効率化されます。

温度に基づくストレージ効率化はONTAP 9.8で導入された機能で、新しく作成したシンプロビジョニングETERNUS AXボリュームでは自動的に有効になります。温度に基づくストレージ効率化は、既存のETERNUS AXボリュームと、シンプロビジョニングされた非ETERNUS AX DPボリュームで有効にできます。

「default」モードと「efficient」モードの導入

ONTAP 9.10.1以降では、ETERNUS AX seriesのみを対象に、defaultとefficientという2つのボリュームレベルのストレージ効率化モードが導入されています。新しいETERNUS AXボリュームを作成するときのデフォルト モードであるファイル圧縮(default)と、温度に基づくストレージ効率化(efficient)のどちらかを選択できます。ONTAP 9.10.1で温度に基づくストレージ効率化を有効にするには、明示的に自動アダプティブ圧縮を有効にする必要があります。ただし、データコンパクション、自動重複排除スケジュール、インライン重複排除、ボリューム間インライン重複排除、ボリューム間バックグラウンド重複排除などの他のストレージ効率化機能は、defaultモードとefficientモードどちらのETERNUS AX seriesでもデフォルトで有効になります。

FabricPool対応アグリゲートでは、すべての階層化ポリシー タイプで両方のストレージ効率化モード(defaultとefficient)がサポートされます。

ETERNUS AC seriesプラットフォームで温度に基づくストレージ効率化を有効にする

温度に基づくストレージ効率化は、ETERNUS AC seriesプラットフォームではデフォルトで有効になっています。また、次のリリースがインストールされたデスティネーションで、ボリューム移動かSnapMirrorを使用してTSSE以外のプラットフォームからTSSE対応ETERNUS AC seriesプラットフォームにボリュームを移行する場合も、デフォルトで有効になります。

  • ONTAP 9.12.1P4以降

  • ONTAP 9.13.1以降

既存のボリュームでは、温度に基づくストレージ効率化は自動的には有効になりませんが、手動でStorage Efficiencyモードを変更してefficientモードにできます。

いったんStorage Efficiencyモードをefficientに変更すると、元には戻せません。
連続する物理ブロックをシーケンシャルにパッキングすることで、ストレージ効率を向上

ONTAP 9.13.1以降では、連続する物理ブロックのシーケンシャル パッキング機能も追加され、さらなるストレージ効率化が実現します。システムをONTAP 9.13.1にアップグレードすると、温度に基づくストレージ効率化が有効になっているボリュームでは、シーケンシャル パッキングも自動的に有効になります。シーケンシャル パッキングが有効になったら、既存のデータを手動で再パッキングする必要があります。

アップグレード時の考慮事項

ONTAP 9.10.1以降にアップグレードする際、既存のボリュームには、そのボリュームで有効になっている圧縮形式に基づいてストレージ効率化モードが割り当てられます。圧縮が有効になっているボリュームにはdefaultモードが割り当てられ、温度に基づくストレージ効率化が有効になっているボリュームにはefficientモードが割り当てられます。圧縮が有効になっていない場合は、ストレージ効率化モードは未設定のままになります。

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