ONTAP 9.13

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温度に基づくストレージ効率化(Temperature Sensitive Storage Efficiency)(temperature sensitive storage efficiency) - 概要

ONTAPでは、ボリュームのデータへのアクセス頻度を評価し、これをデータの圧縮レベルに対応させることで、温度に基づくストレージ効率化を実現します。あまりアクセスされないコールド データは大きなデータ ブロックで圧縮され、頻繁にアクセスされて上書きされるホット データは小さなデータ ブロックで圧縮されるため、プロセスが効率化されます。

温度に基づくストレージ効率化はONTAP 9.8で導入された機能で、新しく作成したシンプロビジョニングETERNUS AXボリュームでは自動的に有効になります。

「デフォルト」モードと「効率的」モードの導入

ONTAP 9.10.1以降では、ETERNUS AXシリーズのみを対象に、defaultefficientという2つのボリュームレベルのストレージ効率化モードが導入されています。新しいETERNUS AXボリュームが作成されたときのデフォルト モードであるファイル圧縮(default)と、温度に基づくストレージ効率化(efficient)のどちらかを選択できます。ONTAP 9.10.1では、自動アダプティブ圧縮を有効にするには、温度に基づくストレージ効率化は明示的に設定する必要があります 。ただし、データコンパクション、自動重複排除スケジュール、インライン重複排除、ボリューム間インライン重複排除、ボリューム間バックグラウンド重複排除などの他のストレージ効率化機能は、defaultモードとefficientモードどちらのETERNUS AXシリーズでもデフォルトで有効になります。

FabricPool対応アグリゲートでは、すべての階層化ポリシー タイプで両方のストレージ効率化モード(defaultとefficient)がサポートされます。

連続する物理ブロックをシーケンシャルにパッキングすることで、ストレージ効率を向上

ONTAP 9.13.1以降では、連続する物理ブロックのシーケンシャル パッキング機能も追加され、さらなるストレージ効率化が実現します。システムをONTAP 9.13.1にアップグレードすると、温度に基づくストレージ効率化が有効になっているボリュームでは、シーケンシャル パッキングも自動的に有効になります。シーケンシャル パッキングが有効になったら、既存のデータを手動で再パッキングする必要があります。

アップグレード時の考慮事項

ONTAP 9.10.1以降にアップグレードする際、既存のボリュームには、そのボリュームで有効になっている圧縮形式に基づいてストレージ効率化モードが割り当てられます。圧縮が有効になっているボリュームにはdefaultモードが割り当てられ、温度に基づくストレージ効率化が有効になっているボリュームにはefficientモードが割り当てられます。圧縮が有効になっていない場合は、ストレージ効率化モードは未設定のままになります。

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