ONTAP 9.13

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ポートの到達可能性の修復

ブロードキャスト ドメインは自動的に作成されます。ただし、ポートのケーブル接続やスイッチの設定に変更があった場合は、ポートを別のブロードキャスト ドメイン(新規または既存)に修復しなければならないことがあります。

開始する前に

このタスクを実行するには、クラスタ管理者である必要があります。

タスク概要

検出されたレイヤー2到達可能性に基づいてポートのブロードキャスト ドメイン設定を自動的に修復するコマンドが用意されています。

手順
  1. スイッチの設定とケーブル接続を確認します。

  2. ポートの到達可能性を確認します。

    network port reachability show -detail -node -port

    コマンドの出力に到達可能性の結果が表示されます。

  3. 以下のデシジョン ツリーと表を参照して、到達可能性の結果を理解し、次に実行する手順を確認します。

    Repair reachability decision tree

到達可能性ステータス

説明

ok

割り当てられたブロードキャスト ドメインへのレイヤー2到達可能性があります。
到達可能性ステータスは「ok」でも「想定外のポート」が存在する場合は、1つ以上のブロードキャスト ドメインをマージすることを検討します。詳細については、次の「Unexpected ports」(想定外のポート)の行を参照してください。

到達可能性ステータスは「ok」でも「到達不能なポート」が存在する場合は、1つ以上のブロードキャスト ドメインをスプリットすることを検討します。詳細については、次の「Unreachable ports」(到達不能なポート)の行を参照してください。

到達可能性ステータスが「ok」で、かつ想定外のポートも到達不能なポートも存在しない場合、設定に問題はありません。

Unexpected ports

割り当てられたブロードキャスト ドメインへのレイヤー2到達可能性がありますが、ほかのいくつかのブロードキャスト ドメインへもレイヤー2到達可能性があります。

物理的な接続とスイッチの設定に間違いがないか、またはポートに割り当てられているブロードキャスト ドメインを1つ以上のブロードキャスト ドメインとマージする必要がないかを確認します。

詳細については、ブロードキャスト ドメインのマージを参照してください。

Unreachable ports

単一のブロードキャスト ドメインが2つの異なる到達可能性セットに分離された場合は、ブロードキャスト ドメインをスプリットしてONTAP構成を物理的なネットワーク トポロジーに合わせることができます。

通常、到達不能なポートは、物理的な構成とスイッチの設定に間違いがないことを確認したうえで、別のブロードキャスト ドメインにスプリットする必要があります。

詳細については、ブロードキャスト ドメインのスプリットを参照してください。

misconfigured-reachability

割り当てられたブロードキャスト ドメインへのレイヤー2到達可能性はありませんが、別のブロードキャスト ドメインへのレイヤー2到達可能性があります。

ポートの到達可能性を修復します。次のコマンドを実行すると、到達可能性があるブロードキャスト ドメインにポートが割り当てられます。

network port reachability repair -node -port

no-reachability

既存のどのブロードキャスト ドメインに対してもレイヤー2到達可能性がありません。

ポートの到達可能性を修復します。次のコマンドを実行すると、「Default」のIPspaceに新しいブロードキャスト ドメインが自動的に作成され、ポートが割り当てられます。

network port reachability repair -node -port

注: すべてのインターフェイスグループ(ifgrp)メンバーポートで`no-reachability`が報告された場合、 各メンバーポートで network port reachability repair コマンドを実行すると、各ポートがifgrpから削除されて新しいブロードキャストドメインに配置され、最終的にifgrp自体が削除されます。 network port reachability repair コマンドを実行する前に、物理ネットワーク トポロジーに基づいて、ポートの到達可能なブロードキャストドメインが想定どおりであることを確認します。

multi-domain-reachability

割り当てられたブロードキャスト ドメインへのレイヤー2到達可能性がありますが、ほかのいくつかのブロードキャスト ドメインへもレイヤー2到達可能性があります。

物理的な接続とスイッチの設定に間違いがないか、またはポートに割り当てられているブロードキャスト ドメインを1つ以上のブロードキャスト ドメインとマージする必要がないかを確認します。

詳細については、ブロードキャスト ドメインのマージを参照してください。

unknown

到達可能性ステータスが「unknown」の場合は、数分待ってからもう一度コマンドを実行してください。

ポートを修復したあとに、孤立状態のLIFとVLANがないかを確認します。ポートがインターフェイス グループに属していた場合は、そのインターフェイス グループがどうなったかを把握する必要もあります。

LIF

ポートが修復されて別のブロードキャスト ドメインに移されると、そのポートに設定されていたLIFには新しいホーム ポートが自動的に割り当てられます。このホーム ポートは、同じノード上の同じブロードキャスト ドメインから選択されます(可能な場合)。または別のノードからホーム ポートが選択されることもあります。適切なホーム ポートがない場合、ホーム ポートはクリアされます。

LIFのホーム ポートが別のノードに移された場合、またはクリアされた場合、そのLIFは「孤立状態」とみなされます。孤立状態のLIFは次のコマンドで確認できます。

displaced-interface show

孤立状態のLIFがある場合は、次のいずれかを行う必要があります。

  • 孤立状態のLIFのホームをリストアする。

    displaced-interface restore

  • LIFのホームを手動で設定する。

    network interface modify -home-port -home-node

  • 現在設定されているLIFのホームに問題がなければ、「displaced-interface」テーブルからエントリを削除する。

    displaced-interface delete

VLAN

修復されたポートにVLANがあった場合、それらのVLANは自動的に削除されますが、同時に「孤立状態(displaced)」として記録されます。孤立状態のVLANは次のコマンドで確認できます。

displaced-vlans show

孤立状態のVLANがある場合は、次のいずれかを行う必要があります。

  • VLANを別のポートにリストアする。

    displaced-vlans restore

  • 「displaced-vlans」テーブルからエントリを削除する。

    displaced-vlans delete

インターフェイス グループ

修復されたポートがインターフェイス グループに属していた場合は、そのインターフェイス グループから削除されます。このポートがインターフェイス グループに割り当てられていた唯一のメンバー ポートであった場合は、インターフェイス グループ自体が削除されます。

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